Coke Teens Club

『Coke Teens Club』（コークティーンズクラブ）は、1995年4月から1998年まで、ニッポン放送をキー局として放送されたラジオ番組シリーズです。この番組は、日本コカ・コーラが一社提供しており、全国のラジオ局でそれぞれの内容が制作・放送される「企画ネット番組」という形式が取られました。一方で、特定のコーナーについてはニッポン放送から全国に配信されるネット受けも行われています。

この番組がスタートするまで、コカ・コーラ提供のラジオ番組は長らくTBSラジオをキー局とするJRN系列で放送されてきました。『サウンズ・ウィズ・コーク』、『STUDIO C2 SQUARE』、『清水圭のガッコーの人気者』などがその代表例です。『Coke Teens Club』の開始に伴い、そのキー局がTBSラジオからニッポン放送へと変更され、系列もJRNからNRNへと移行しました。しかしながら、当時の地方のラジオ局の多くはJRNとNRNの両系列に加盟するクロスネット局であったため、キー局の変更が直接的にネット局自体の変更につながったわけではありませんでした。多くの地方局では、系列の移行にかかわらず、それまでコカ・コーラ提供枠を放送していた局がそのままネットを継続しました。

企画ネット番組であるため、各ネット局は独自の番組タイトル、パーソナリティ、そして番組内容で展開しました。これにより、それぞれの地域の特色や高校生のライフスタイルに合わせた多様な番組が誕生しました。しかし、完全にばらばらであったわけではありません。番組は、スポンサーである日本コカ・コ－ラが主催する、高校生バンドの全国規模の音楽イベント「YOKOHAMA HIGH SCHOOL HOT WAVE FESTIVAL」と密接に連携していました。このイベントに関する情報を提供するための「ホットウェーブインフォーメーション」というコーナーが共通企画として設けられ、これはニッポン放送で制作された内容が、各ネット局で放送に合わせて一部編集された上でオンエアされました。

ネット局の状況にはいくつかの特徴的なケースも見られました。例えば、福岡地区では、従来のJRN系列から引き続きネットしたRKB毎日放送と、別のコカ・コーラ提供番組『Coke Sound pop up』を前身とし、時間帯を変更してスタートしたKBC九州朝日放送（NRN単独加盟）の二つの局で、それぞれ別のタイトルの番組が放送されていました。また、北海道ではNRN単独加盟のSTVラジオではなくJRN並列加盟のHBC北海道放送が、愛知県ではNRN単独加盟の東海ラジオ放送ではなくCBCラジオが、沖縄県ではNRN単独加盟のラジオ沖縄ではなく琉球放送が、いずれも従来のネット局として放送を継続しました。これは、シリーズが系列ネットというよりは、各放送局との個別の関係性に基づいて展開されていた側面を示唆しています。

キー局であるニッポン放送では、『古田新太と犬山犬子のサンデーおちゃめナイト』という番組のフロート番組として『おちゃまぜホットウェーブ』が放送されました（ただし、内包元の番組が終了した1997年10月以降の対応については不明です）。その他のネット局の例としては、ABCラジオの『コング桑田の爆裂!Hot Wave』や『電撃!スクールデイズ』、中部日本放送の『神業Hot Wave』といったように、多くの番組名に「Hot Wave」や「School Days」といったキーワードが含まれ、高校生をターゲットにした番組であることが明確でした。各局のパーソナリティが地域の高校生リスナーと向き合い、音楽や情報、時には悩みに耳を傾けるといった番組作りが行われていたようです。

『Coke Teens Club』は、企画ネット形式の柔軟性を活かしつつ、共通イベントを通じて全国的な一体感も持たせた、当時の高校生文化に寄り添うラジオ番組として、約3年間の放送期間中に多くのリスナーに支持されました。

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