Common Warehouse Metamodel

Common Warehouse Metamodel (CWM) について

Common Warehouse Metamodel (CWM) は、データウェアハウス環境における様々なオブジェクト（リレーショナル、非リレーショナル、多次元データなど）のメタデータをモデリングするための標準仕様です。これは、Object Management Group (OMG) によって開発・管理されており、CWMという用語の商標権もOMGが保有しています。

現在、一般的に利用されているバージョンはCWM v1.1であり、ツール間の連携をより詳細に規定する補助的な仕様として、CWM Metadata Interchange Patterns (MIP) が提供されています。

CWMの目的

CWMは、データウェアハウスツール、プラットフォーム、分散異機種混在環境におけるメタデータリポジトリ間で、ウェアハウスやビジネスインテリジェンスのメタデータを交換するためのインターフェースを定義することを目的としています。この標準は、以下の3つの主要な標準に基づいています。

UML (Unified Modeling Language): OMGのモデリング標準。
MOF (Meta-Object Facility): OMGのモデル駆動工学標準。
XMI (XML Metadata Interchange): OMGのメタデータ交換標準。

CWMを利用することで、データの生成日時、手段、場所などの由来を追跡することが可能になります。メタモデルのインスタンスはXMI文書として交換されます。

当初、CWMはローカルなデータ変換機能も規定していましたが、QVT (Query/View/Transformation) Final Adopted SpecificationがCWMにどのような影響を与えるかは明確ではありません。

CWMツールの相互運用性

CWMに準拠したツール間での連携がスムーズに行われるかどうかは、CWMの規定範囲外です。しかし、OMGはこのような問題に対応するために、CWM Metadata Interchange Patternsという補助的な仕様をリリースしています。これにより、ツール間のメタデータ交換を円滑にすることが期待されています。

主要なベンダー

CWMの採用に積極的な主要ベンダーには、以下のような企業があります。

IKAN: CWD4ALLという製品を提供しています。
SAS: CWMの採用に積極的に取り組んでいます。
オラクル: Oracle Warehouse Builderという製品でCWMをサポートしています。
IBM:
Cognos: CWM v1.0までをサポートしているとされています。
Pentaho: XMIv1.1に準拠したフリーのMetadataEditorを提供しています。

関連技術

CWMに関連する技術や概念は以下の通りです。

ATL (Atlas Transformation Language)
Meta-Object Facility (MOF)
OCL (Object Constraint Language)
QVT (Query/View/Transformation)
UML (Unified Modeling Language)
VIATRA
XML Metadata Interchange (XMI)
XML (Extensible Markup Language)
データウェアハウス
ドメイン固有言語 (DSL)
ドメイン固有モデリング (DSM)
メタデータ
メタモデル
モデルベーステスト (MBT)
モデル変換言語

参考文献

The Common Warehouse Metamodel: An Introduction to the standard for Data Warehouse Integration by John Poole, Dan Chang, Doublas Tolbert, and David Mellor, OMG Press, 2002 ISBN 0-471-20052-2

外部リンク

CWM Forum website
OMG CWM Technology
OMG CWM Specification
* OMG技術 CWM オブジェクトテクノロジー研究所

これらの情報から、CWMがデータウェアハウスにおけるメタデータ管理とツールの相互運用性を向上させる上で重要な役割を果たしていることが理解できます。

もう一度検索