CompuServe

CompuServeの概要

CompuServe（コンピュサーブ）は、アメリカ合衆国に基盤を持つパソコン通信公司で、同名のパソコン通信サービスを展開していました。1970年代から80年代にかけて登場し、当時はアメリカの通信業界で確固たる地位を築いていました。一時は、コンピュータネットワークの先駆者として、多くのユーザーに支持され、最大手のパソコン通信会社と称されていました。

歴史的背景

しかし、1995年に後発のAOL（America Online）が台頭し、会員数で追い抜かれることとなります。AOLは、使いやすいインターフェースや、広範囲なコンテンツを提供することで、多くのユーザーを惹きつけました。この結果、CompuServeは業界内での競争が激化し、1997年にはAOLとワールドコムに買収されて子会社となりました。この流れの中で、AOLも2021年にYahoo!の一部門に組み込まれ、その運命を共にすることとなります。また、ワールドコムは2002年に経営破綻を迎えました。

サービスの展開と終了

CompuServeが提供していた「CompuServe Classic」は、その本格的なサービス展開を誇っていましたが、2009年6月30日をもってそのサービスを終了しました。しかし、AOLの別ブランドとしての「CompuServe 2000」サービスは存続し、一定のユーザーを維持していました。

日本との関係

CompuServeは日本においても影響を持ち、日本の大手パソコン通信会社であるニフティ株式会社と提携していました。ニフティはCompuServeの代理店業務を通じて、日本国内のユーザーにサービスを提供していました。また、ニフティサーブを利用することで、日本国内のユーザーがCompuServeに接続できる環境が整備されていました。

主な接続方法としては、専用線を利用した「コンピュサーブネットワーク（GO CPS）」や「CompuServe Information Service（GO CIS）」があったほか、INFONET、TYMNET、VENUS-Pなど他のネットワーク経由でも接続が可能でした。さらに、telnetを用いた接続方法もサポートされており、ユーザーは多様な手段でCompuServeにアクセスすることができました。ただし、ニフティサーブ自体は2006年3月31日をもって全てのパソコン通信サービスを終了しています。

主な関連項目

CompuServeが持つ影響の一つとして、「Graphics Interchange Format（GIF）」の誕生があります。このフォーマットはCompuServeのPICSフォーラムで提唱され、画像ファイルの標準として広く採用されることとなりました。

結論

CompuServeは、その革新性と通信サービスによって、多くの人々のコミュニケーションのスタイルを変えた重要な企業でした。現在では、AOLやその関連企業となり、その名は歴史の中に埋もれてしまいましたが、インターネットの発展に寄与した先駆者であったことは間違いありません。

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