Crystal Space

Crystal Spaceは、Jorrit Tyberghein氏によってC++で開発された、3Dアプリケーション開発のための包括的なフレームワークです。1997年8月26日に最初の一般向けリリースが行われました。当初はゲームエンジンとしての利用が主でしたが、その汎用性の高さから、さまざまな3D視覚化の分野で活用されています。

幅広いプラットフォームに対応

Crystal Spaceは、移植性に優れており、Microsoft Windows、GNU/Linux、UNIX、Mac OS Xといった主要なオペレーティングシステムで動作します。ライセンスはGNU Lesser General Public Licenseに準拠しており、自由ソフトウェアとして提供されています。その功績から、2003年2月にはSourceForge.netのProject of the Monthに選出されました。

オプション機能

グラフィックスAPIとしてOpenGLを標準でサポートしていますが、オプションでSDL、X11、SVGALibなども利用できます。また、パフォーマンス向上のために、NASMとMMXを活用したアセンブリ言語ルーチンを組み込むことも可能です。

オブジェクト指向設計

Crystal Spaceは、オブジェクト指向のC++で記述されており、高いモジュール性を誇ります。各機能は独立したプラグインとして構成されており、クライアントプログラムはこれらのプラグインを必要に応じて組み合わせて利用できます。例えば、OpenGL 3Dレンダラーなどのプラグインを利用するには、Crystal SpaceのShared Class Facility (SCF) に登録する必要があります。

豊富な機能

Crystal Spaceは、2Dグラフィックス、3Dグラフィックス、サウンド、衝突検出、ODEやBulletを用いた物理演算など、多岐にわたる機能を備えています。

グラフィックス

OpenGLレンダリングに対応
主要なグラフィックカードのハードウェアアクセラレーションをサポート
シェーダーの利用が可能
法線マッピング、視差マッピング、ハードウェアスキニングなど、高度なシェーダーライブラリを提供
ソフトウェアレンダリングもサポート（機能は限定的）

メッシュオブジェクト

プラグインベースのメッシュシステムを採用
三角形メッシュ（フレームおよび骨格アニメーションをサポート）

衝突検出と力学計算

ODEとBulletによる本格的な力学計算
簡易な衝突検出も可能

関連情報

Crystal Spaceは、ゲームエンジンとしてだけでなく、3Dシミュレーション、可視化、インタラクティブアプリケーションなど、幅広い分野で利用されています。その柔軟性と拡張性の高さから、プロフェッショナルからアマチュアまで、多くの開発者に支持されています。

外部リンク

公式サイト
コミュニティサイト
Crystal Spaceの詳細およびレビュー

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