D.C.III 〜ダ・カーポIII〜

D.C.III 〜ダ・カーポIII〜

概要

『D.C.III 〜ダ・カーポIII〜』は、2012年4月27日にCIRCUS NORTHERNからリリースされた恋愛アドベンチャーゲームであり、「D.C.」シリーズの第3弾にあたります。この作品は、アニメや漫画、コンシューマーゲームなどのメディアミックス展開も行われています。前作『D.C.II 〜ダ・カーポII〜』から6年の時を経て発表された本作は、CIRCUSのイベントでの制作発表を経て発売されました。

制作には、クロスプラットフォーム開発を可能にするゲームエンジン「ユニティ」が使用されており、グラフィック面でも進化が見られます。本作は一般年齢層（15歳以上推奨）を対象としている点も特徴です。ゲームジャンルはこれまでの「恋愛アドベンチャー」から「恋するアプリ」として進化し、多くの新たな原画家が参加しています。

ストーリーと舞台

物語は、初音島編と風見鶏編の2部構成で描かれています。初音島編は前作から約20年後の設定で進行し、風見学園に通う芳乃清隆がヒロインたちと過ごす中で、不思議な桜に関する事象が起こる様子が描かれます。一方、風見鶏編は1950年のロンドンを舞台に、魔法学校に通う葛木清隆の成長と冒険を描いています。

桜が咲いたことをきっかけに、主人公たちは不思議なメールを受け取り、未知の時空の旅に催促されます。このメールの送信日時はなんと1951年のものであり、物語の展開を大きく揺さぶります。

登場キャラクター

登場キャラクターには、初音島編と風見鶏編でそれぞれ異なる背景を持つヒロインたちが勢揃いしています。たとえば、森園立夏や芳乃シャルルなど、各キャラクターはそれぞれの物語で重要な役割を果たします。また、既存キャラクターの天枷美夏や小日向ゆずも登場し、新たな物語に彩りを添えています。

システムと進行

本作は、選択肢によって展開が変化する形式で、プレイヤーは各ヒロインのルートに進むことができます。ナンバリングタイトルにおいて初めて特定のヒロインがいる場所が強調されており、前作までのバッドエンド的な要素は排除され、必ずどのヒロインの物語に進む仕組みとなっています。さらに、Ver.1.3以降では、主人公が新たな冒険を楽しむためのミニシナリオも追加されています。

ゲーム内では、音楽やグラフィックも進化を遂げ、歴代のBGMがアレンジされるなど、シリーズのファンにとっても糧となる要素が満載です。このような高いクオリティが、多くのプレイヤーに支持されている要因となっています。

メディア展開と販売

『D.C.III 〜ダ・カーポIII〜』は、アニメ、舞台などのメディア展開もされました。アニメ版は、2012年7月から放送が開始され、原作の魅力を余すところなく伝えました。また、舞台も2021年から2023年にかけて数度の上演が行われ、その魅力を広めています。基本的には、初回限定版と通常版の2種類が発売され、初回版には特典としてPRカードやサウンドトラックが付属しています。

結論

『D.C.III 〜ダ・カーポIII〜』は、過去作のファンだけでなく、新たなファン層をも取り込む作品です。その独自の魅力と多面的なストーリー展開は、シリーズが持つ豊かな世界観をしっかりと引き継いでいます。新たな冒険に満ちたこの作品は、繰り返しプレイしたくなるほどの楽しさが詰まっています。

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