DANCE (浜田省吾の曲)

浜田省吾「DANCE」：時代を彩った12インチシングル

1984年8月1日にリリースされた浜田省吾の17枚目のシングル「DANCE」。この楽曲は、浜田省吾にとって初の12インチシングルとして発売され、その内容の充実度から当時大きな話題を呼びました。

アルバムとは異なる魅力

「DANCE (dance version)」は、アルバム『DOWN BY THE MAINSTREET』の先行シングルとしてリリースされましたが、アルバムバージョンとは歌詞とアレンジが大きく異なっています。シングルバージョンは、コンピュータサウンドを前面に押し出したダンサブルなアレンジが特徴。一方、アルバムバージョンはパーカッションをフィーチャーし、より生音に近いアプローチがなされています。また、アルバムバージョンはシングルバージョンよりも1分近く長い演奏時間となっています。

ライブの熱狂を閉じ込めたB面

B面に収録された「THE LITTLE ROCKER'S MEDLEY (live version)」は、アルバム未収録の貴重なライブ音源です。『ON THE ROAD '83』の渋谷公会堂でのライブ録音で、「今夜はごきげん」「HIGHSCHOOL ROCK&ROLL」「あばずれセブンティーン」という、若者を主人公にした3曲をメドレー形式で演奏した楽曲です。

浜田省吾自身がこのライブ音源について、「当時、ツアーでアンコールにほとんどもどしそうになりながらやってた。すごいハードなの。最後の疲れ切ってるところに持ってきて、10分以上のアップテンポなロックンロール・メドレーでしょ。もう死ぬんじゃないかと思いながら(笑)。だから、このライブ・バージョンには、すごい思い入れがある。12インチだからこそやれたという長さだし。これを聞くと、当時一緒にやってたTHE FUSEのメンバーを思い出す。ツアーが一番楽しくて一番きつくて、一番長かった時代のメンバーだからね」と語っています。このエピソードからも、B面曲の長さ（13分15秒）が12インチシングルとしてリリースされた理由の一つであることがわかります。ツアーメンバーとの絆やライブへの情熱が込められた、非常にエネルギッシュな音源と言えるでしょう。

CD化と再評価

1989年3月21日には、過去に発売されたアナログシングルからピックアップされ、CDシングルとして再発されました。詳細は「BIG BOY BLUES/DANCE（再発シングル）」を参照してください。

また、「THE LITTLE ROCKER'S MEDLEY (live version)」は、8cmライブシングルCD「HELLO ROCK&ROLL CITY」にもカップリング収録されています。

記録と影響

「DANCE」は、浜田省吾のシングルとして初のオリコンTOP20にランクインし、彼の音楽キャリアにおける重要なターニングポイントとなりました。

カバーバージョン

「DANCE」と「THE LITTLE ROCKER'S MEDLEY」は、1985年に石川秀美によってライブアルバム『BURN UP HIDEMI〜秀美の熱い一日』でカバーされています。

収録曲

DANCE (dance version)
THE LITTLE ROCKER'S MEDLEY (live version)

参加ミュージシャン

(詳細な情報が提供されていないため、割愛します)

「DANCE」は、浜田省吾の音楽性の幅広さとライブパフォーマンスの熱量を伝える、貴重な作品です。12インチシングルという形態でリリースされたことからも、当時の音楽業界における表現の自由度や、アーティストの創造性に対する期待の大きさがうかがえます。ぜひ、オリジナル音源やライブバージョンを通じて、その魅力を体感してみてください。

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