DEAD END (ゴダイゴのアルバム)

『DEAD END（デッド・エンド）』について

『DEAD END』は、1977年11月1日に日本コロムビアから発売されたゴダイゴの2ndオリジナル・アルバムです。このアルバムは、前作『ゴダイゴ（組曲：新創世紀）』と間に2つの作品がありましたが、オリジナル・アルバムとしてはこの作品のみがカウントされています。次作の『西遊記』との間にもいくつかの作品がリリースされましたが、オリジナル・アルバムに分類されていません。

初版の品番はYX-7192であり、収録されている楽曲は全て英語の歌詞で構成されています。アルバムタイトルの「DEAD END」は「袋小路」という意味であり、これは社会の困難な状況を暗示しています。そのため、このアルバムの全体的な雰囲気は非常に暗く、混沌としており、ロックの要素が特に強く表れています。

興味深いことに、デビューアルバム『ゴダイゴ（組曲：新創世紀）』は、元々タケカワユキヒデのソロアルバムとして作成が進められていたものを、最後にゴダイゴのアルバムとして生まれ変わった経緯があります。したがって、『DEAD END』はゴダイゴの真のデビューアルバムと評価されることがあります。また、このアルバムは、現ドラム担当のトミー・スナイダーが加入してから最初に作成した作品でもあります。

タイトル曲である「DEAD END～LOVE FLOWERS PROPHECY」は、トミー・スナイダーが作詞した「LOVE FLOWERS PROPHECY」と、奈良橋陽子が作詞した別の曲「DEAD END」がつながる独特な構成を持っています。このように、アルバムの始まりと終わりで相互にリンクする形になっており、聴く者に強い印象を与えます。

『DEAD END』からはシングルが1曲もリリースされていませんが、プロモーション用として『SPECIAL DIGEST RECORD 45RPM DEAD END』というEPがあります。このエピソードの品番はYX-178であり、ミキシング前の音源が収録されている点が特徴的です。

また、本作品では当時のギターシンセサイザーが使用されており、特に浅野孝已が操作した部分では、独特な音色を楽しむことができます。例えば、3曲目「STOP & LOOK AROUND」のアウトロ部分では、他の作品では聴けないような音響が展開されています。

収録曲一覧

このアルバムには次の楽曲が収められています。LPの構成では、A面に曲1〜5、B面に曲6〜10の形となっています。

1. MILLIONS OF YEARS（時の落し子）
作詞: 奈良橋陽子、Tommy Snyder
作曲: タケカワユキヒデ
編曲: ミッキー吉野

2. IN THE CITY（イン・ザ・シティ）
作詞: 奈良橋陽子、Tommy Snyder
作曲・編曲: ミッキー吉野

3. STOP & LOOK AROUND（サムの息子）
作詞: 奈良橋陽子、Tommy Snyder
作曲・編曲: ミッキー吉野

4. DEAD END～LOVE FLOWERS PROPHECY（デッド・エンド〜ラヴ・フラワーズ・プロフェシー）
作詞: 奈良橋陽子（「DEAD END」）、Tommy Snyder（「LOVE FLOWERS PROPHECY」）
作曲: タケカワユキヒデ（「DEAD END」）、Steven Schoenberg（「LOVE FLOWERS PROPHECY」）
編曲: ミッキー吉野

5. THE LAST HOUR（ラスト・アワー）
作詞: 奈良橋陽子
作曲: タケカワユキヒデ
編曲: ミッキー吉野

6. PANIC～IMAGES（パニック〜イメージ）
作詞: 奈良橋陽子
作曲: ミッキー吉野（「PANIC」）、タケカワユキヒデ（「IMAGES」）
編曲: ミッキー吉野

7. UNDER UNDERGROUND（アンダー・アンダーグラウンド）
作詞: Chris Mosdell
作曲: タケカワユキヒデ
編曲: ミッキー吉野

8. A FACE IN THE CROWD（孤独な面影）
作詞: 奈良橋陽子
作曲: タケカワユキヒデ
編曲: ミッキー吉野

9. (CRIME IS) THE SIGN OF THE TIMES（血塗られた街）
作詞: 奈良橋陽子
作曲: タケカワユキヒデ
編曲: ミッキー吉野

10. MIKUNI（御国）
作詞: 奈良橋陽子
作曲・編曲: ミッキー吉野

このように、『DEAD END』はゴダイゴにとって重要な作品であり、音楽的な深化と社会的なメッセージが融合したものとして広く認識されています。

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