DEN 0255-4700

DEN 0255-4700は、エリダヌス座に存在する褐色矮星で、地球から約16.2光年（4.97パーセク）の距離に位置しています。この天体は、褐色矮星の中でも特に太陽系に近いものの一つであり、WISE J104915.57-531906.1に次いで2番目に近いことが知られています。また、L型褐色矮星としては最も近い存在です。

特徴的なのは、その暗さです。DEN 0255-4700は、観測史上最も暗い褐色矮星の一つとして知られており、実視域での絶対等級は24.4という非常に低い値を示しています。これは、可視光での観測が非常に困難であることを意味しています。

観測の歴史

DEN 0255-4700は、1999年に初めて天体として発見されました。その後、2006年にRECONSによる年周視差の測定が行われ、その結果、この天体が比較的太陽系に近いことが明らかになりました。この天体の旋回速度は27.0 ± 0.5km/sと比較的遅いことが観測されています。

特徴

DEN 0255-4700の表面温度は、約1500Kと推定されています。この温度は、恒星に比べてかなり低く、褐色矮星の特徴をよく表しています。大気組成については、水素やヘリウムといった主要な成分に加え、水蒸気、メタン、アンモニアなどが存在すると考えられています。また、カリウム、セシウム、ルビジウムといったアルカリ金属も検出されており、これらの存在は、褐色矮星の大気化学を理解する上で重要な情報を提供しています。

質量については、木星の約25倍から65倍程度と推定されており、褐色矮星の中でも比較的質量の小さい部類に入ります。年齢に関しては、3億歳から100億歳と幅広い範囲で推定されており、これは形成過程や進化の解明にとって重要な課題です。

脚注

注釈は特になし

出典

NOAO (2006年8月1日). “Discovery of the Nearest L Dwarf: The Intrinsically Faintest Object at Visual Wavelengths Known Beyond Our Solar System” (英語). Press Release. 2019年12月24日閲覧。

関連項目

褐色矮星の一覧

外部リンク

NOAO Press Release

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