DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー

DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー シリーズ解説

概要

『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』（DDSAT）は、アトラスが開発・発売したRPGシリーズです。2004年にPlayStation 2で第一作が、2005年に第二作が発売されました。シリーズは『真・女神転生III』と並行して進められたプロジェクトで、『女神転生』シリーズの世界観を受け継ぎつつ、悪魔合体システムを廃し、独自のシステムを取り入れています。

従来の女神転生シリーズとは異なり、主人公たちは自ら悪魔に変身する「アバタール・チューナー」という能力を持ちます。戦闘システムは『真・女神転生III』と同様のプレスターンバトルを採用しており、戦略性の高い戦闘が展開されます。また、複数キャラによる合体技「リンケージ」や、敵の怯え状態を利用した戦闘なども特徴的です。

物語はインド神話や仏教の思想を基盤としており、登場人物や用語にもその影響が色濃く見られます。板野一郎氏によるフルボイスのムービーも随所に挿入され、シリーズ未体験者にも親しみやすい作りとなっています。しかし、戦闘難易度は高く、特に終盤のボス戦は綿密な戦略と準備が不可欠です。海外版のタイトルは『Shin Megami Tensei: Digital Devil Saga』です。

DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー (1)

2025年、ジャンクヤードで生きるエンブリオンというトライブのリーダー、サーフ率いる一行は、終わりなき抗争に身を投じていました。彼らの目的は、全てのトライブを倒し、「ニルヴァーナ」と呼ばれる場所へ到達すること。しかし、ある日、謎の少女セラと遭遇し、彼らの運命は一変します。セラは謎の光を放つ物体と共に現れ、ジャンクヤードの住人たちにその光を浴びせました。

その光の影響で、サーフたちは悪魔の力、アバタール・チューナーの力を得ます。悪魔に変身できるようになった彼らは、悪魔を喰らい、生体マグネタイトを摂取しなければ生きられなくなります。人としての心を失わずに生きていくための苦悩、そして、喰らい合うという宿命。物語はセラをめぐる争いへと発展していきます。

1のゲームシステム

アバタール・チューナー: 悪魔に変身する能力。戦闘時に自動的に発動し、敵を「喰らう」ことで生体マグネタイトを摂取し生存を維持します。
マントラ: 戦闘スキル取得プログラム。敵を倒すことで得られるAP(アートマポイント)を使用してダウンロードし、最大8個まで装備できます。
ハントスキル: 敵を「喰らう」ための物理スキル。怯え状態の敵に対して効果を発揮します。
ウェイトスキル: 特定属性の攻撃を防ぐバリア。複数のウェイトスキルは同時には使用できません。
プレスターンバトル: 『真・女神転生III』と同様のシステム。弱点を突くと行動回数が増え、攻撃を防ぐと相手の行動回数が減ります。
リンケージ: 複数のスキルの組み合わせで発動する合体技。

魔法・物理・オートスキル

様々な属性の魔法スキル、物理攻撃スキル、戦闘を補助するオートスキルなど、多様なスキルが存在し、戦略性の高いバトルを可能にしています。

DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー2

前作で多くの謎を残したまま終わった物語の完結編です。前作からのセーブデータを引き継ぐことで、特典が受けられます。ジャンクヤードでの戦いを制したサーフたちは、原因不明の現象により、新たな世界へと飛ばされます。そこは廃墟と化した都市であり、カルマ協会と呼ばれる組織が支配する、楽園とは程遠い場所でした。彼らは反カルマ協会の地下組織「ローカパーラ」と出会い、新たな戦いに身を投じます。

2のゲームシステム

マントラシステムの変更: 前作とは異なり、取得済みマントラから自由にスキルを習得できます。
得意属性の威力上昇: 得意属性の攻撃威力がさらに上昇します。
羅刹モード: 特定条件下で戦闘時に発動するモード。攻撃力が大幅に上昇する反面、防御力が低下し、魔法が使用できなくなるなど、リスクとリターンの大きなシステムです。
カルマリング: パラメータ上昇などの特殊効果を持つ装備アイテム。

登場人物

サーフ、セラ、アルジラ、ヒート、ゲイル、シエロ、ロアルドなど個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。

メディアミックス

小説版、漫画版、携帯電話版など、様々なメディアミックス展開が行われています。小説版は五代ゆう氏による『クォンタムデビルサーガ』など、ゲーム本編とは異なる設定や展開が楽しめる作品も存在します。

スタッフ

両作品共に、多くのスタッフが関わっており、開発陣のこだわりが感じられる作品です。

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