DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)

「DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)」は、TM NETWORK|TM_NETWORKの4枚目のシングルとして1985年の7月21日にリリースされました。この楽曲は、アルバム『CHILDHOOD'S END』からのシングルカットとして登場し、初めて12インチシングルの形式でリリースされたことが特徴です。制作の背景には、レコード会社からの「リミックスで遊んでみないか？」という提案があり、メンバーである木根尚登や小室哲哉がその採用理由を語っています。

小室哲哉は曲の長さ、すなわち7分に及ぶことがリミックスを行う大きな理由であるとし、12インチ版の特性についてコメントしました。彼は、これにより7インチシングルやアルバムでは可能な表現に制約があると感じ、12インチではより自由なアレンジができると述べています。アルバム・バージョンにはあまり魅力を感じなかったリスナーへの対策として新しい提案がなされたのです。

この12インチシングルは通常のシングルよりも長い再生時間と高音質が実現されており、1980年代半ばに日本で人気を博していた形式でもあります。リミックスは元のアルバム・ヴァージョンとは大幅に異なっており、歌い出しの部分がカットされていますが、ライブパフォーマンスではしばしばこの部分も取り入れられることになります。特に『TMN 4001 GROOVE』などのライブ収録盤では、このアレンジが聞かれることが多いです。

音楽的な側面に目を向けると、「DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)」の作詞・作曲は小室哲哉が手掛けており、内容は南米の冒険家がアマゾンの黄金郷を求めて旅する様子を描いています。彼の中にはストーリーがあり、それを深く語るあまり、他のメンバーが眠ってしまうほどの熱中があったと言われています。この楽曲に関して小室は、アルバム版とは全く異なる個性を持つと強調し、リスナーにインパクトを与えるように工夫したと述べています。

また、小室はファーストの作品でサンプリング技術を初めて取り入れたとも語り、ナイル・ロジャースやデュラン・デュランの影響を受けたとしています。そこには新しい音楽的可能性への挑戦があり、レコードの針飛びの苦情が多かったというエピソードも、曲の個性の強さを物語っています。

ライブの際に演奏される間奏中のコーラス部分は、「Magic Word」と呼ばれ、観客とのコールアンドレスポンスが行われていました。これらの要素は、ツアー参加者のみが楽しめる特別なギミックとなり、当時の映像作品には収録されていませんでしたが、後のTMNの最終公演では披露されました。

収録曲

- DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)
- 1974〜16光年の訪問者〜(CHILDREN'S LIVE MIX)

収録アルバム

- CHILDHOOD'S END（オリジナルバージョン）
- Gift for Fanks
- TIME CAPSULE all the singles
- TM NETWORK|TM_NETWORK THE SINGLES 1（Disc 1にシングルバージョン、初回限定盤のみ付属のDisc 2にライブバージョンが収録）
- TM NETWORK|TM_NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999
- TM NETWORK|TM_NETWORK ORIGINAL SINGLE BACK TRACKS 1984-1999 (オリジナル・カラオケ)
- LIVE HISTORIA T 〜TM NETWORK|TM_NETWORK Live Sound Collection 1984-2015〜 (ライブバージョン)

このように「DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)」は、TM NETWORK|TM_NETWORKの特徴的な音楽性を象徴する楽曲であり、当時の音楽シーンにおける一つのマイルストーンと見ることができます。その独自のスタイルやアプローチは、他のアーティストにも影響を与え続けています。

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