DUBV-23

DUBV-23について

DUBV-23は、フランスのシントラ-アルカテル（現在のタレス・アンダーウォーター・システムズ）社が手がけた探信儀、つまりアクティブソナーです。1963年から1964年にかけて開発要求が発出され、1964年から1967年にかけて開発されました。DUBVシリーズの中でも、DUBV-23は5キロヘルツ級の低周波を使用し、特に海中の目標物を効果的に捜索するために設計されています。

DUBVシリーズの多様性

また、DUBV-23の他に、軽量版のDUBV-24や可変深度対応のDUBV-43も開発されています。DUBV-43は1969年に就役し、さらなる高性能ソナーとして海軍艦艇に搭載されました。1977年にはDUBV-23の改良型であるDUBV-23Dの試験が始まり、後の1988年には、DUBV-43をベースに新たな音響信号処理装置（UTCS）を追加し、700メートル級の深度作戦にも対応するDUBV-43Cの開発が開始されます。

技術的な特徴

DUBV-23の送振機は、48本のステーブで構成されており、これにより幅15度のビームを生成できます。この構成によって、DUBV-23は多様な動作モードを持ち、全方向送信（ODT）やストリップ捜索、セクター捜索、聴音捜索など、目的に応じた捜索方法を選択できます。これにより、広角攻撃も可能で、直接的な探知や擬似サーチライト的な利用も出来ます。

長距離の捜索にも対応しており、例えば深度61メートルの目標に対しては8000ヤード（約7.3キロメートル）、潜望鏡深度の目標に対しては14000ヤード（約13キロメートル）での探知が可能とされています。測距の精度は150ヤード（約0.14キロメートル）、測角は1度で、動作速度については0〜10キロヤードのスケールで0.4ノット、0〜30キロヤードのスケールでは1ノットの精度があります。

DUBV-43は、基本的な周波数や動作モードはDUBV-23と共通ですが、送振機のステーブ数を24本に減少させ、曳航速度はDUBV-43Cで4〜24ノットとされています。

使用される艦艇

DUBV-23およびその関連機は、フランス海軍の艦艇に多く搭載されています。具体的には、「ラ・ガリソニエール」やシュルクーフ級対潜改修型、シュフラン級駆逐艦、駆逐艦「アコニト」、トゥールヴィル級駆逐艦、ジョルジュ・レイグ級の駆逐艦などがその例です。

参考文献および関連項目

DUBVシリーズの後継機としてはUMS-4110があり、これはイギリスとの共同開発の成果です。同じく、アメリカ製のAN/SQS-23やソビエト連邦製のMG-335、日本製のOQS-3なども同類の探信儀として扱われています。これらのソナーは、戦局や海洋環境の変化に応じて重要性を増しており、潜水艦やその他の海洋目標の捜索・追跡において欠かせない装備となっています。

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