Don't Leave Me (B'zの曲)

Don't Leave Me：B'zの転換期を象徴するブルースロックナンバー

1994年2月9日、B'zの14枚目のシングル「Don't Leave Me」がリリースされました。このシングルは、7thアルバム『The 7th Blues』からの先行シングルとして発表され、バンドの音楽性や活動において重要な転換点を示す作品となりました。

音楽性と商業的成功

この楽曲は、それまでのB'zの楽曲とは異なるブルース色の強いサウンドが特徴です。暗い曲調が目立った時期の作品であり、後に「暗黒時代」と呼ばれる1994年を代表する楽曲と言えるでしょう。先行シングルにもかかわらず、初動売上79万枚を記録し、2週目にはミリオンセラーを達成。B'zのシングルとしては『LOVE PHANTOM』に次ぐ2番目の初動売上数を記録し、その人気を証明しました。

ミュージックビデオとライブパフォーマンス

ロサンゼルスの郊外で撮影されたミュージックビデオは、荒野やハイウェイを舞台に、楽曲の世界観を見事に表現しています。また、テレビ朝日系木曜ドラマ『新空港物語』の主題歌にも起用されました。ライブパフォーマンスでは、イントロの延長やテンポの変化、稲葉浩志による高音シャウトなど、スタジオバージョンとは異なるアレンジが加えられ、観客を熱狂させました。特に、アルバムツアー『B'z LIVE-GYM '94 "The 9th Blues"』では、PART1ではアンコールラストナンバー、PART2ではオープニングナンバーとして演奏され、その重要性が伺えます。

カップリング曲「Mannequin Village」

カップリング曲として収録された「Mannequin Village」は、都会の暮らしに溺れて自分を見失っていく主人公を描いた楽曲です。間奏の早口の語りが印象的です。この曲はアルバム未収録で、『B'z COMPLETE SINGLE BOX』発売までは8cmシングルでしか入手できないレアな楽曲でした。2005年の『B'z LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK"』で約11年ぶりにライブ演奏され、ファンを歓喜させました。

その他のポイント

このシングルから、松本孝弘の英語表記が「TAKAHIRO MATSUMOTO」から「TAK MATSUMOTO」に変更されました。また、『love me, I love you』までのシングルには、それぞれ専用のB'zロゴマークが使用されました。ジャケット写真は、ロサンゼルス近郊のドライレイクで撮影され、楽曲の世界観を視覚的に表現しています。

まとめ

「Don't Leave Me」は、B'zの音楽性における転換期を示す重要な楽曲であり、その高い人気と商業的成功、そして独特の音楽性とライブパフォーマンスは、バンド史においても大きな意味を持っています。ブルースロックを基調としたサウンド、ドラマチックな展開、そして力強いボーカルは、リスナーの心に深く刻まれる、B'zを代表する名曲の一つと言えるでしょう。このシングルは、B'zの音楽的進化と、商業的な成功を両立させた、重要な作品として記憶されています。様々な要素が絡み合い、現在のB'z像を形成する上で、欠かすことのできない一曲と言えるでしょう。

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