LOVE PHANTOM

LOVE PHANTOM

「LOVE PHANTOM」は、日本の著名な音楽ユニットB'zが1995年にリリースした18枚目のシングルです。この楽曲は、彼らの8枚目のアルバム『LOOSE』の先行シングルとして発表されました。発売は当初9月末に計画されていましたが、B'zのシングルとしては初めての発売延期に見舞われました。リリースに伴い、B'zのロゴデザインも一新され、シングルやアルバムのアートワークに現在でも見られるスタイルに変わりました。

「LOVE PHANTOM」のジャケットデザインには、アップで撮影された目の中にメンバーが映り込む独特なビジュアルが使用されており、映画『インタビュー・ウィズ・バンパイア』や『ドラキュラ』から影響を受けたとされています。音楽的には、ストリングスやオペラのボーカルが特徴的な約1分20秒のイントロがあり、全体としては打ち込みのテクスチャーが織り交ぜられています。

この曲は、B'zのシングルの中でも非常に成功した作品であり、リリース後わずか2週間でミリオンセラーを達成しました。また、1995年の年間シングルチャートで10位を記録し、B'zとしては1991年から5年連続でトップ10入りを果たすなど、商業的な成功も収めました。オリコンによると、最終的には累計186.2万枚を売り上げ、このシングルはB'zの代表的な楽曲の一つとされています。

楽曲においては、タイトルがボーカルの歌詞に現れないのは初めてのことであり、スタート時の作詞段階では「LOVE ALIEN」というタイトルが使われていました。また、歌詞の内容は、フランケンシュタインやドラキュラなど非日常的なキャラクターの恋愛をモチーフにしているとされ、独特なドラマチックさを醸し出しています。この曲は、日本のテレビドラマ『X-ファイル』の主題歌としても使用され、国際的な認知度を高めました。

初のライブパフォーマンスは1995年のツアーで行われ、稲葉浩志がバンパイアのコスチュームを着用して高台からダイブする演出が特に印象的でした。このダイナミックな演出は後のB'zのスタイルにも影響を与えました。さらに、曲のプロモーションビデオはイタリアバージョンやライブバージョンなど多様な形式で存在し、今でもB'zの代表作の一部として広く親しまれています。

また、シングル収録の「FUSHIDARA 100%」も注目すべき楽曲であり、女性の視点から歌詞が描かれていて、最後に入る飯島直子の声が特徴的です。この曲には英語バージョンも存在するものの、未発表のままとなっています。

「LOVE PHANTOM」はリリースから数年後もライブ定番曲として演奏され続け、特に演奏ではレーザー光線が頻繁に使用されるなど、視覚的にも楽しませてくれる内容となっています。B'zの音楽スタイルと彼らのビジュアルアートが融合した象徴的な作品として今日でも多くのファンに愛されています。

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