E-Gov法令検索

e-Gov法令検索 (イーガブほうれいけんさく)

e-Gov法令検索は、デジタル庁が提供する日本の法令をオンラインで検索し、閲覧できるシステムです。これは、電子政府政策の一環として整備されたもので、以前は総務省行政管理局が運営していましたが、2021年9月1日からデジタル庁に移管されました。これにより、法令情報の提供がさらに整備され、利用者にとってアクセスしやすくなりました。

歴史

e-Gov法令検索の代替となるシステムである法令データ提供システムは2001年から公開されましたが、法令データをより使いやすくするための新たなアプローチとして、2017年6月26日に開始されました。このサービスは、現行の憲法、法律、政令、府令、その他の法令を無償で検索・閲覧できるようにしています。ユーザー登録は必要なく、利用の敷居が低いのが魅力です。

2016年10月に稼働を開始した「e-LAWS」から、約8,000件以上の法令データが整備され、これがe-Gov法令検索に掲載されるという形で公開されました。

その後、e-Gov法令提供システムは2017年10月2日にサービスを終了し、以降はe-Gov法令検索に完全に移行しました。サービスのリニューアルも行われ、2024年には新しい機能が追加されました。これは、規制の履歴、新旧の参照機能など、ユーザーの利便性を高めるための取り組みです。

機能

e-Gov法令検索は法令データをXML形式で提供し、外部アプリケーションとの連携を可能にするAPI機能や大容量ファイルのダウンロード機能も搭載しています。これにより、法令データが二次利用できる環境が整えられています。また、閲覧時に改正された法律の内容が記載された条文も提供されており、施行日ごとに最新の情報が更新されます。

ただし、すべての法令が網羅されているわけではなく、公布文や署名は省略されることもあります。さらに、条約や規則といった特定の法規は掲載対象外ですが、これらは国立印刷局や外務省、最高裁判所の公式ウェブサイトで閲覧可能です。

データの信頼性

e-Gov法令検索には法律と政令について、所轄課が確認しない場合には公表までに時間がかかる場合があるという注意が記載されています。このため、正式な法令データの欠如が問題視されてきました。しかし、その解決策として内閣府のチームが法務省に法令データの編纂を一元化する提案を行い、2021年から本格的な取り組みが始まっています。

法務省が責任を持って法令データの整備を行うことで、今後はより確実で信頼性の高い法令情報が提供されることが期待されています。これにより、国民や府省職員が無料で利用できる公式法令データが加速的に充実する見込みです。

脚注・関連項目

このように、e-Gov法令検索は日本における法令情報のデジタル化の先駆けとなるサービスです。法令データへのアクセスとその利用がさらに容易になることで、電子政府の実現に向けて新たな一歩とされています。

もう一度検索