EMI 1994〜1998 BEST OR WORST

黒夢『EMI 1994〜1998 BEST OR WORST』徹底解説

『EMI 1994〜1998 BEST OR WORST』は、黒夢が1999年2月17日にリリースした初のベストアルバムです。2002年1月17日には再発もされています。このアルバムは、彼らがEMIミュージック・ジャパンに所属していた1994年から1998年までの足跡を辿るもので、初期の黒夢の魅力を凝縮した作品と言えるでしょう。

アルバム概要

初回限定盤は特殊ケース仕様で、ピンバッジが付属していました。収録曲は、3rdアルバム『feminism』から5thアルバム『Drug Treatment』までの楽曲を中心に、その間にリリースされたシングルのカップリング曲も含まれています。全曲リマスタリングが施され、シングル曲はメジャーデビュー曲「for dear」を除く全てが収録されています。

注目すべきは、一部楽曲が本作のためにリミックスまたは再レコーディングされている点です。特に『Drug Treatment』収録曲は、他の楽曲と比較して大幅にリファインされています。

【SOFT DISK】の17曲目、【HARD DISK】の18曲目以降には、1998年のツアー「TOUR Many SEX Years vol. 5//CORKSCREW A GO GO!」より、12月6日の青森市文化会館公演のライブ音源が収録されています。これにより、当時のライブの熱狂を追体験することができます。

初期の楽曲は「演奏が未熟」という理由から、選曲は控えめになっています。1stアルバムからは【HARD DISK】の1曲目に「autism -自閉症-」が収録されましたが、自閉症協会からのクレームにより（歌詞内で「自閉症」という言葉の意味を誤用したため）、再発盤からは削除されました。

黒夢解散ライブの前日である2009年1月28日には、入手困難だった「EITHER SIDE」と「MY STRANGE DAYS」を追加収録し、全曲リマスタリングを施したSHM-CD仕様の『EMI 1994〜1998 BEST OR WORST+2』として再発売されました。

このアルバムは70万枚以上を売り上げ（初回99年盤）、黒夢のCD作品の中で最も高いセールスを記録しました。

収録曲について

【SOFT DISK】には、「ICE MY LIFE」や「優しい悲劇」といった代表的なシングル曲が収録されています。これらの楽曲は、シングルやオリジナルアルバムとはミックスが異なっているものもあり、聴き比べると新たな発見があるかもしれません。

【HARD DISK】には、「S・A・D」や「解凍実験」など、初期の楽曲が収録されています。これらの楽曲は、現在の黒夢とは異なる、初期ならではの荒々しさや勢いが感じられます。

2009年の再発盤には、「EITHER SIDE」と「MY STRANGE DAYS」が追加収録されています。これらの楽曲は、当時入手困難だった貴重なライブ音源であり、ファンにとっては嬉しい追加要素と言えるでしょう。

まとめ

『EMI 1994〜1998 BEST OR WORST』は、黒夢の初期の魅力を凝縮したベストアルバムです。リマスタリングやリミックス、ライブ音源の収録など、様々な要素が盛り込まれており、ファンはもちろん、これから黒夢を聴いてみようという人にもおすすめできる作品です。

このアルバムを聴けば、黒夢が日本の音楽シーンにどのような影響を与えたのか、そして彼らがどのように進化していったのかを知ることができるでしょう。

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