EXTRA FLIGHT II -human aircraft-

LINDBERG『EXTRA FLIGHT II -human aircraft-』：アコースティックの調べが奏でる、新たな旅立ち

1993年11月19日、LINDBERGの『EXTRA FLIGHT』シリーズ第二弾アルバム『EXTRA FLIGHT II -human aircraft-』が徳間ジャパンのPUBLIC IMAGE RECORDSレーベルよりリリースされました。前作がミニアルバムだったのに対し、今作は全10曲を収録した、本格的なオリジナルアルバムです。全曲がアコースティックアレンジで統一されており、LINDBERGの新たな一面を聴かせてくれる作品となっています。

当初はバラードベストアルバムの制作が予定されていましたが、制作過程で予想を超えるクオリティの新曲が次々と誕生。結果として、新たなアルバム制作へと方向転換することになりました。この予定外の展開から、1991年発表のミニアルバム『EXTRA FLIGHT』の続編として『EXTRA FLIGHT II』というタイトルが付けられました。

リリースから1年半後には、見事オリコンチャート1位を獲得。LINDBERGの揺るぎない人気を改めて証明する結果となりました。アルバムには、彼らの代表曲であるシングル曲のリアレンジバージョンに加え、アルバムのために書き下ろされた新曲も収録されています。シングルとは異なるアレンジメントによって、楽曲の新たな魅力が引き出され、聴き慣れた楽曲も新鮮な気持ちで楽しむことができます。

収録楽曲の魅力に迫る

アルバムには、既にシングルとしてリリースされていた楽曲も複数収録されています。しかし、それらはシングルバージョンとは異なるアコースティックアレンジが施されており、全く違った表情を見せています。

『夢であえたら -Do you love me?-』: 18枚目のシングル（限定生産）として後にリリースされた楽曲。ブルボンのCMソングとして親しまれました。
『だってそうじゃない!? -Burning down the chain-』: 16枚目のシングル。シングル版の攻撃的なロックサウンドとは対照的に、アコースティックアレンジによって、より繊細で感情豊かな楽曲へと生まれ変わっています。AXIAのCMソングにも起用されました。
『大キライ! -Love is blind-』: 17枚目のシングル。テレビ朝日『平成イヌ物語バウ』のオープニングテーマとして使用されました。シングルバージョンに収録されていた犬の鳴き声「バウ〜ッ」は、今作ではカットされています。
『二人きりで行こうよ -Waiting for the shooting star-』: 17枚目のシングルの両A面曲。テレビ朝日『平成イヌ物語バウ』のエンディングテーマとして使用されました。
『帰りたい 帰れない -After stormy days-』: 切ないメロディーと歌詞が印象的な楽曲。
『月 -Yellow Balloon-』: 静謐な夜空を思わせる、美しいメロディーが魅力の楽曲。
『とびきりの夜 -Holy Night is Lonely Night-』: 18枚目のシングルのカップリング曲として後にリリースされました。
『キャッチボール -Pitch the ball to me-』: 親しみやすいメロディーと歌詞が特徴的な楽曲。
『大きくなったなら -Red String-』: 成長と未来への希望を歌った、温かい楽曲。
『流れ星を探して -Missing you-』: 切ない想いを込めた、心に響くバラード。

全作詞は渡瀬マキ、作曲は平川達也（1,9,10）、川添智久（2,3,5,8）、小柳昌法（4,6,7）が担当。それぞれの楽曲に、彼らの卓越した才能が惜しみなく注がれています。

『EXTRA FLIGHT II -human aircraft-』は、LINDBERGの音楽性と表現力の幅広さを示す、重要な作品と言えるでしょう。アコースティックアレンジによる新たな魅力を発見できる、聴き応えのある一枚です。

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