EZweb

EZweb：auのフィーチャーフォン向けIP接続サービス

サービス概要

EZwebは、KDDI（au）が提供していたフィーチャーフォン向けのIP接続サービスです。iモードやYahoo!ケータイと異なり、HDML（WAP）規格を採用していました。そのため、初期は一般のHTMLサイト閲覧にはプロキシサーバを経由する必要がありましたが、後にHTML対応ブラウザを搭載した機種が登場し、iモードサイトの閲覧も可能になりました。PCからのアクセスは不可でした。

EZwebを利用するには、EZWINコースへのオプション契約が必要でした。スマートフォンでは、IS NET、LTE NET、5G NETといった別の接続サービスが提供され、EZwebとは区別されていました。

メールアドレス

EZwebのメールアドレスは、`任意の文字列@ezweb.ne.jp` の形式でしたが、初期は`任意の文字列@XX.ezweb.ne.jp`（XXはサーバー名）や、地域限定で`任意の文字列@ezX.ido.ne.jp`（Xはアルファベット1文字）といった形式もありました。auスマートフォンでは、機種によってはezweb.ne.jpドメインのメールアドレスを使用できましたが、Windows Mobile搭載機種や一部の海外メーカー機種では利用できず、au oneメールへの転送が必要な場合がありました。2011年秋以降、一部機種ではKDDIメールアプリが提供され、ezweb.ne.jpメールの利用が可能になりました。

採用ブラウザ

EZwebは、Myriad Group（旧Openwave）のWAPブラウザをモバイルコンテンツ専用ブラウザとして採用していました。PCサイト閲覧にはOperaを採用していましたが、2016年3月31日にサービスは終了しました。

沿革

EZwebは1999年4月にDDIセルラーグループによりサービス開始されました。当初は「EZaccess」という名称でしたが、後に「EZweb」に統一されました。ツーカーグループも同サービスを開始し、2001年にはJ-PHONEエリアでのローミングも可能になりました。2004年にはツーカーのプリペイド携帯向けに「プリde EZ」サービスが開始されました。2007年にはEZwebトップメニューがau oneに変更され、2009年にはサービス開始10周年を迎えました。2017年には、2018年4月以降メールドメインをezweb.ne.jpからau.comに変更すると発表されました。

通信速度制御

フィーチャーフォンでは、2008年頃から通信速度の輻輳問題が発生し、2008年10月1日より、前々月の月間パケット数が300万パケット以上のユーザーに対して、21時～翌1時の時間帯に通信速度を制御する措置が取られました。ただし、EZアプリ、PCサイトビューアー、メール、パソコンを用いたパケット通信などは制限対象外でした。

スマートフォンでは、前日を含めた3日間の利用パケットが300万パケット（384MB）以上の場合、下り通信速度が制御されましたが、モバイルWiMAX回線利用時は規制対象外でした。

関連サービス

EZweb以外にも、「EZアプリ（Java/BREW/B）」、au one、IS NET、LTE NETなどの関連サービスが提供されていました。

まとめ

EZwebは、auのフィーチャーフォン全盛期を支えた重要なサービスでした。iモードとは異なるWAP規格を採用し、独自の進化を遂げたサービスですが、スマートフォンの普及に伴い、その役割を終えました。本稿では、EZwebの歴史と特徴を詳細に解説しました。

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