Echolink

EchoLink（エコーリンク）とは

EchoLinkは、アマチュア無線家のジョナサン・テイラー（K1RFD）によって開発された、インターネットを介したVoIP技術を利用するアマチュア無線のシステムです。世界規模での接続を可能にし、SkypeのようなVoIPアプリケーションと同様の要素を持ちながら、アマチュア無線機に接続できる点が特徴です。

利用条件

EchoLinkを利用するには、有効なコールサインが必要です。利用者は無線局免許状の鮮明なコピーを提出し、認証・登録を受ける必要があります。QSLカードやコールブックのコピーは受け付けられません。

運用モード

EchoLinkには、主に2つの運用モードがあります。

シングルユーザーモード: インターネットに接続されたコンピュータのマイクとスピーカーを使用し、他のEchoLinkユーザーと直接交信できます。
シスオペモード: インターネットに接続されたコンピュータとアマチュア無線機を接続し、無線機を通じて世界中のEchoLink局への接続を中継します。これにより、EchoLinkソフトウェアやインターネット接続環境を持たないアマチュア無線家もネットワークを利用できます。既存のレピータに接続することで、通信範囲をさらに拡大できます。

日本国内での利用

日本国内で144/430MHz帯を利用する場合、バンドプランに従いVoIP用周波数に設定する必要があります。混信防止のため、トーン信号の付加が必要となる場合が多いです。VoIP専用周波数では、EchoLinkの他にWIRES-II、eQSO、IRLPなどの通信も利用可能です。ただし、使用区分はVoIP専用ではなく、「全電波型式」用と定められています。

互換ソフトウェア

macOS (EchoMac) や Linux (echoLinux or SvxLink/Qtel) 向けの互換性のあるオープンソースパッケージも存在します。ただし、デスクトップアプリケーションとしての機能は、Windows版のオリジナルソフトウェアと比較すると制限があります。シスオペモードでの運用に特化するなら、Linux用のSvxLinkサーバが有効な選択肢となります。SvxLinkは機能が豊富で、オープンソースであるため、カスタマイズも容易です。

EchoIRLPは、IRLPシステムにおいてIRLPノードをEchoLinkのシスオペモードとして稼働させるためのアドオンです。

また、EchoLinkソフトウェアはWindows向けに設計されていますが、Wineエミュレータを使用することで、一部のLinuxディストリビューションでも動作が確認されています。

スマートフォンでの利用

2010年2月には、iPhone、iPad、iPod Touch向けのEchoLinkがiTunes Storeでリリースされました。同年8月にはAndroid版がGoogle Playで公開されています。これらのモバイル版は、Windows版のオリジナル開発者であるJ.テイラー（K1RFD）によって開発されました。

その他のインターネットを使ったアマチュア無線システム

IRLP
D-STAR
WiRES-II
WIRES-X

参考文献

The EchoLink help file, from v 2.0.908 of the software

外部リンク

EchoLink Home
CQiNet (EchoLinux) Home
SvxLink Home
EchoIRLP
W6DTW commentary and critique on EchoLink
D-STAR-EchoLink-WIRES.pdf'>日本人の為のEchoLink設定方法・日本国内ノード局リスト他
日本のEchoLink Conference

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