Elmo (コンピュータ将棋ソフト)

elmo（エルモ）について

elmo（エルモ）は、将棋プログラムの中でも特に注目される存在であり、その開発を手掛けたのは瀧澤誠氏です。彼がこのプログラムを発表したのは、彼の豊富な経験と深い知識から来ており、elmoはただのプログラムではなく、将棋界において一つの象徴となっています。

開発の背景と強み

elmoは第27回世界コンピュータ将棋選手権で見事に優勝を果たしました。彼の最初の出場は第26回大会であり、その時は一次予選で敗れましたが、そこからの成長は目を見張るものがあります。elmoは強豪AIの「Apery」や「やねうら王」をベースにしており、これらの成功したプログラムから多くのノウハウや技術を取り入れています。

プログラムの強さの秘訣は、elmo同士の対戦を通じて収集したデータにあります。どの手を指すことで勝率が上がるのかを分析し、評価関数を調整することで、より正確な形勢判断が可能になっています。このようにして、将棋の局面を理解し有利に進める力を持つプログラムへと成長しました。

名前の由来

elmoという名前は、プログラムの目的や特性を反映しています。元々は「electric monkey（電気で動くサル）」を略してelmoを考案したものの、最終的には「elastic monkey（弾力的な感じ）」という意味合いに変更したとされています。これは、 elmo が状況に応じて柔軟に対応できる能力を持っていることを示しています。

対戦成績と評価

2017年12月には、DeepMind社のAI「AlphaZero」との100局の対戦を行い、8勝90敗2分という結果になりました。この試合は、elmoの限界を試すものであり、同時に将棋プログラムの発展に向けた貴重なデータを提供しました。

独自の囲いである「elmo囲い」が話題となり、プロ棋士によって公式戦でも数多く採用されるという評価を受けました。これにより、2020年4月には第47回将棋大賞での「升田幸三賞」を受賞し、コンピュータ将棋として初の栄誉を手にしました。この賞は、将棋界におけるelmoの影響力を示す明確な証拠と言えるでしょう。

さらに、2021年5月には第31回世界コンピュータ将棋選手権で再び優勝し、前年の成功を再確立しました。

競技会成績

elmoの成績は、彼の実力を証明する多くのタイトルや表彰で固められており、コンピュータ将棋界における重要なポジションを確立しています。今後の成長と将来の対戦結果も期待されています。

関連項目

コンピュータ将棋
世界コンピュータ将棋選手権
elmo囲い
NNUE

外部リンク

* 瀧澤誠 (@mktakizawa) - X（旧Twitter）

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