Equal ガネシス

『equal ガネシス』

『equal ガネシス』（イコール がねしす）は、高橋良輔による小説で、村瀬修功がイラストを担当しました。この作品は1993年2月号から1994年12月号まで『月刊ニュータイプ』に連載され、その後長い時を経た2011年に初の単行本が発売されたという背景があります。

概要

本作は『装甲騎兵ボトムズ』シリーズと同じアストラギウス銀河を舞台にしており、テレビシリーズからおよそ300年後の未来を描いています。この時代には、ギルガメスとバララントの戦争が依然として続いていますが、主力兵器はアーマードトルーパーから「ロボトライブ」と呼ばれるアンドロイドに変化し、戦闘の様相も根本的に異なってきています。

あらすじ

物語の舞台は惑星ラザースで、ここでアンドロイド兵器であるロボトライブによる反乱が勃発します。感情を持つようになった彼らは、人間に対して「ガネシスとは何か？」と問いかけ、戦闘を拒否する姿勢を見せています。元軍人のレイ・チャドラーは、調査のためにかつての仲間であるロボトライブたちを連れてラザースへ向かうことになります。彼の目的は、覚醒したロボトライブたちとのコミュニケーションを通じて、彼の新たな存在についての真実を明らかにすることです。

登場キャラクター

• - レイ・チャドラー: 元メルキア軍少尉で、かつての部下たちに正当に認められたことで覚醒したロボトライブたちの信頼を得ています。中尉としてラザース調査隊の一員となります。
• - メックス・ウィニング: 設定された暴走（覚醒）したロボトライブの処理を行うメルキア軍の大尉。職業柄、ロボトライブに対しては冷ややかですが、彼らの覚醒の理由について興味を持ち、調査隊に加わります。
• - ミラ・グレイ: ラザース調査をレイに依頼した神秘的な女性。どの国家機関に属しているのかは不明ですが、重要な役割を果たします。
• - ハゥル・コンホーリー: メルキア軍の少将で、ラザース遠征の指揮を担当します。彼の指導力が調査隊に影響を与えます。

覚醒ロボトライブたち

• - Gee（ジィー）: 最新型のG型ロボトライブで、偵察や白兵戦において優れた能力を持ち、何でもこなす存在です。
• - バフィー: 一般家庭用の少女型ロボトライブで、15歳程度の疑似人格が設定されています。自分の存在について深く探求しており、様々なトラブルを引き起こします。
• - チーフ: チャドラーの右腕だったF型ロボトライブで、現在はラザースにいる覚醒ロボトライブたちのリーダーとして活躍しています。

用語

• - ロボトライブ: AIによって自律行動が可能なアンドロイド兵器で、ATにも使われたマッスルシリンダーで駆動します。作中には、様々なタイプのロボトライブが登場し、暴走したものは「マッビー（マッドロビー）」として処理されています。暴走の原因は様々ですが、民間への払い下げに伴い、ロボトライブと人間との間に摩擦が生じています。

書籍情報

• - タイトル: 装甲騎兵ボトムズ equalガネシス
• - ISBN: 978-4047157002
• - 発売日: 2011年5月26日
• - 出版社: 角川書店

本作品は、人間とアンドロイドの関係性や存在意義を問いかける深いテーマを持ち、読者に強く訴えかける内容となっています。

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