Fライナー

Fライナー

Fライナーは、横浜高速鉄道・東急電鉄・東京地下鉄（東京メトロ）・東武鉄道・西武鉄道の5社間で直通運転する列車に付けられた愛称です。日中の時間帯に各路線を最速達種別で運行する列車に設定され、2016年3月26日から使用が開始されました。

この愛称は、東京メトロ、東武鉄道、西武鉄道、東急電鉄、横浜高速鉄道の5社により商標登録されています。

概要

Fライナーの愛称は、主に以下の2つの系統の列車に付与されます。

西武線系統: 飯能駅・小手指駅・所沢駅 - 元町・中華街駅間
東武東上線系統: 小川町駅・森林公園駅 - 元町・中華街駅間

列車の種別は運行会社ごとに異なり、境界駅で種別が変更されます。愛称は「Fライナー 特急」のように、種別名の直前に付与されるのが特徴です。

例：

副都心線内：Fライナー 急行 元町・中華街行き
東横線内：Fライナー 特急 森林公園行き

ただし、以下の列車はFライナーを名乗りません。

8両編成の列車
和光市駅始終着の列車
みなとみらい線に入らずに横浜駅で折り返す列車
日吉駅から東急新横浜線を経由して相模鉄道に直通する列車

Fライナーの愛称は、以下の要素に由来します。

Fast: 速達性をイメージ
Five: 相互直通運転を行う5社
Fukutoshin: 副都心

これらの共通の頭文字である「F」が使用されており、ロゴマークにも「F」が用いられています。

運行時間帯は、副都心線基準で以下の通りです。

平日A線：9:50 - 16:50
平日B線：10:00 - 17:10
土休日A線：8:10 - 19:15
土休日B線：6:50 - 17:30

基本的な運行パターンとして、副都心線・東横線・みなとみらい線内では毎時4本が15分間隔で運行され、池袋線系統と東上線系統が交互に運転されます。東武東上線では森林公園駅発着、西武池袋線では小手指駅発着がそれぞれ30分間隔で設定されています。

2022年3月12日のダイヤ改正により、西武線飯能発着は平日はすべて、土休日は朝の数本を除き小手指発着に短縮されました。

ベルーナドームで野球の試合やイベントが開催される場合、小手指駅行きの列車が西武球場前駅行きに変更されることがあります。この場合、ひばりヶ丘駅から先の停車駅が変わるため、同駅始発の快速急行小手指駅行きに接続しますが、これらの列車は「Fライナー」として案内されません。

東武東上線では、地下鉄直通列車では初の優等列車であり、2016年3月25日までは川越市駅発着だった列車を森林公園駅発着に変更して運転されています。Fライナー設定に伴い、東武東上線内発着の列車種別は普通から急行に変更され、所要時間が短縮されました。2023年3月18日のダイヤ改正では、東上線内の種別が急行から快速急行に変更され、ふじみ野駅と志木駅が停車駅から外れました。

土休日の朝に1.5往復のみ運転されている、元町・中華街発の小川町行きとその折り返しが最長運転距離を誇り、その距離は101.3 kmです。

沿革

2016年（平成28年）3月26日：愛称の使用開始。
2020年（令和2年）3月16日：西武有楽町線の新桜台駅が快速急行通過駅となったため、Fライナーも通過するようになる。
2022年（令和4年）3月12日：西武線直通のFライナーの日中1時間あたりのパターンが飯能発着1本・小手指発着1本から小手指発着2本に短縮。
2023年（令和5年）3月18日：Fライナーの東武東上線内の種別が急行から快速急行に変更。志木・ふじみ野の両駅が通過駅となる。

使用車両

いずれも10両編成で、8両編成の車両は代走時やダイヤ乱れ時を除き使用されません。

現在の使用車両

東武50070型電車
東武9000型・東武9050型電車
西武40000系電車
西武6000系電車
東京メトロ17000系電車
東京メトロ10000系電車
東急5050系電車4000番台

過去の使用車両

東京メトロ7000系電車

停車駅

東武東上線 - 東急東横線・みなとみらい線系統

東武東上線小川町駅 - 和光市駅・東京メトロ副都心線和光市駅 - 渋谷駅、東急東横線渋谷駅 - 横浜駅・みなとみらい線横浜駅 - 元町・中華街駅

西武線 - 東急東横線・みなとみらい線系統

西武池袋線飯能駅 - 練馬駅・西武有楽町線練馬駅 - 小竹向原駅・東京メトロ副都心線小竹向原駅 - 渋谷駅・東急東横線渋谷駅 - 横浜駅・みなとみらい線横浜駅 - 元町・中華街駅

停車駅の変遷

2020年3月13日までは、西武有楽町線の練馬駅 - 小竹向原駅間にある新桜台駅にも停車していました。
* 2023年3月17日までは、東武東上線内は急行運転だったため、ふじみ野駅・志木駅にも停車していました。

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