F-04C

docomo STYLE series F-04C：女子中高生を魅了した、おしゃれで機能的な携帯電話

2011年1月、NTTドコモから発売されたF-04Cは、富士通製FOMA端末として、docomo STYLE seriesに属する注目の機種でした。特に女子中高生をターゲットに、渋谷109の人気ブランドであるCECIL McBEE、Pinky Girls（2014年2月サービス終了）、COCOLULUとのコラボレーションが話題を呼びました。

若者層の心を掴んだデザインと機能性

F-04Cは、価格を抑えるためGPSや防水機能などを省いたシンプルな設計ながらも、女子中高生に人気の高いスライド式デザインを採用。感圧式タッチパネル液晶と付属のタッチペンで、写真に絵やスタンプを追加するなど、手軽に自分らしいデコレーションが楽しめました。

当時、三菱電機製携帯電話でも採用されていた「クルクルキー（スピードセレクター）」は、文章やアドレス帳のスクロールを高速化。さらに、宝石を思わせるようなデザインの決定キーには3色のLEDが組み込まれ、操作するたびに光る演出が加えられていました。

テンキーにはブランドごとに異なるフォントが採用され、背面カメラレンズ周りの文字列もブランド名でデコレーション。キーボードのイルミネーションも9パターンから選択可能で、細部までこだわりが感じられるデザインとなっています。

スライド上部には「プリティミラー」と呼ばれる鏡が内蔵され、身だしなみチェックにも便利。これらの工夫により、F-04Cは単なる通信機器ではなく、ファッションの一部として若い世代に受け入れられました。

高性能カメラと充実のプリクラ機能

カメラ機能も大きな特徴です。内蔵カメラは当時としては高性能な130万画素で、自分撮り（プリクラ）機能を重視した設計。美肌、美白、目ヂカラ、小顔といった撮影モードも搭載し、撮影後のデコレーションも自由に楽しめます。さらに、各ブランドの限定デザインのデコメ絵文字や写真のフレームも用意されました。

メインカメラは510万画素CMOSイメージセンサを搭載し、顔検出オートフォーカスやISO12800相当の高感度撮影にも対応。当時としてはハイスペックなカメラ機能を備えていました。

ブランドごとの個性あふれるデザインバリエーション

F-04Cは、コラボブランドごとに筐体カラーや同梱物などが異なっていました。

小悪魔PINK（CECIL McBEE）：濃いピンクと黒を基調としたデザイン。タッチペンは濃いピンク、オリジナルショッピングバッグも同梱されていました。
LOVE SWEET PINK（Pinky Girls）：薄いピンクを基調としたデザイン。白地に黒の水玉とバラの模様が施されたバッグが同梱されていました。
* STAR SPRASH（COCOLULU）：黄色、ピンク、水色の3色を組み合わせたカラフルなデザイン。同系色のバッグが同梱されていました。

これらのバリエーションにより、ユーザーは自分の好みに合わせた機種を選ぶことができました。

その他機能と歴史

プライバシーモードや相手の声を聞き取りやすくする「スーパーはっきりボイス3」、i Bodymo連携歩数計など、便利な機能も搭載されていました。

F-04Cは2010年10月22日にTELEC（技術基準適合証明）を通過、2011年1月19日に発売されました。CMには舟山久美子が起用され、話題を集めました。F-04Cは、女子中高生をターゲットにした、デザイン性と機能性を両立した、時代を反映した携帯電話として、多くのユーザーに愛された機種と言えるでしょう。

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