F-06A

F-06A：企業向けに特化した堅牢なモバイルデバイス

F-06Aは、NTTドコモが提供する第三世代携帯電話（FOMA）端末であり、富士通が開発した法人向けモデルです。一般向けのF906iをベースに、情報漏洩対策や業務外利用の制限を強化した点が大きな特徴です。個人ユーザー向けの販売は行われず、ドコモショップでの店頭販売や一般カタログへの掲載もありません。

セキュリティと機能制限

F-06Aは、企業における情報セキュリティの強化を最優先に設計されています。そのため、F906iからいくつかの機能が削除されています。削除された機能には、外部メモリースロット、Felica、データ通信の一部、デジタルオーディオプレーヤー機能、多くのプリインストールiアプリ、ワンセグ、2in1、着うたフル、うた・ホーダイ、Music&Videoチャンネル、遠隔カスタマイズサービスなどが含まれます。これら機能の制限により、情報漏えいリスクの軽減と、業務に関連しないデータやアプリケーションの使用を抑制する効果が期待されます。

強力な遠隔管理機能

企業管理者は、NTTドコモの法人向けサービス「ビジネスmopera安心マネージャー」を利用することで、F-06Aを遠隔操作できます。このサービスにより、以下の管理機能が提供されます。

遠隔ロック: 携帯電話の利用を遠隔で中断できます。
遠隔データ削除/初期化: アドレス帳、メール、スケジュール、写真などのデータを遠隔から削除できます。
機能制限: カメラ、赤外線機能、メモリ登録外の着信など、特定の機能の利用を制限できます。
iモード制限: アクセス可能なウェブサイトを制限し、フィルタリング設定を行うことができます。
強制指紋利用: 指紋認証を必須とすることで、不正アクセスを防ぎます。
アドレス帳制御: 電話帳お預かりサービスと連携し、アドレス帳のバックアップ、共有、削除などを管理できます。
* ケータイお探しサービス: GPSや基地局情報を利用して紛失した携帯電話の位置を特定できます。

これらの強力な遠隔管理機能により、企業は従業員の携帯電話を安全に管理し、データ漏洩や不正利用を効果的に防止できます。

発売とソフトウェア更新

F-06Aは2009年1月19日に発表され、1月26日に発売されました。発売後、いくつかのソフトウェア更新が行われ、不具合の修正や機能改善が実施されました。具体的には、microSDカード装着時の使用時間短縮問題の改善、海外での通話・通信に関する品質向上、通話中の留守番電話通知音に関する問題の修正などが行われています。

まとめ

F-06Aは、セキュリティと管理機能を重視した、企業向けの堅牢なモバイルデバイスです。個人向けモデルとは異なり、情報漏洩対策や業務外利用対策を強化することで、企業の安全な情報管理に貢献しています。遠隔管理機能の充実により、企業は従業員の携帯電話を効果的に管理し、リスクを最小限に抑えることができます。

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