FAMOSO

FAMOSO：笑いとパロディーで彩られた異色の写真雑誌

日本の芸能界を代表する二人、ビートたけし氏と所ジョージ氏。その二人がタッグを組んで制作された写真雑誌『FAMOSO』は、写真週刊誌を模したユーモラスな内容で知られています。ネコ・パブリッシングより不定期に発行され、その独特な世界観から多くのファンを魅了してきました。

遊び心溢れるフィクションスクープマガジン

『FAMOSO』は、「フィクションスクープマガジン」というキャッチコピーが示す通り、掲載されている記事、広告、訂正記事、お詫びに至るまで、全てがギャグとパロディーで構成されています。現実とフィクションの境界線を曖昧にする、大胆なコンセプトが特徴です。

初期の号は『FOCUS』誌を思わせるデザインでしたが、その後は『TIME』誌や『週刊プレイボーイ』誌を彷彿とさせるデザインに変化し、独自の進化を遂げていきました。現在では、ネコ・パブリッシングの自動車雑誌『Tipo』の増刊号として発行されています。

爆発的な人気とデジタル化

2009年4月1日に創刊された第1号は、高級紙を使用するなど、制作にかける情熱が感じられるものでした。発行部数は20万部と限定的でしたが、たけし氏と所ジョージ氏による積極的なPR、そしてメディアの注目を集めたことで、瞬く間に完売。インターネットオークションではプレミア価格が付くほどの人気となり、その後、復刻版や続編が発行されました。

2010年5月には、第3号がApp Storeの電子雑誌書店「MAGASTORE」で配信開始。iPhoneやiPadなど、様々なデバイスで楽しむことができるようになりました。2010年5月時点で、シリーズ累計発行部数は110万部を突破しています。

豪華な顔ぶれと様々なコラボレーション

『FAMOSO』には、数々の著名人が登場しています。第1号には吉村作治氏、ゾマホン・ルフィン氏、楠田枝里子氏など、各界の著名人が記事に登場。第2号では鳩山来留夫氏が「民民党」党首として登場し、第3号では芳賀文子氏、清水圭氏、デーブ・スペクター氏、熊田曜子氏（「盛り光子」として）など、多彩な顔ぶれが記事を彩っています。

さらに、『FAMOSO』に登場した衣装や小道具、キャラクターなどは、たけし氏と所ジョージ氏の他の活動にも登場しています。例えば、第1号で着用された特攻服は、たけし氏の愛弟子であるガンビーノ小林氏が『熱血!平成教育学院』で着用するなど、様々な形で『FAMOSO』の世界観が展開されています。

所ジョージ氏のアルバム『コケコッコウ!!～七色の声色～』のジャケットには、『FAMOSO』第3号でたけし氏と所ジョージ氏が扮した「伊-56」の写真が使用されており、雑誌と音楽活動がクロスオーバーしている点が興味深いです。また、たけし氏の著書『1084(to-san-ya-yo) two beat MANZAI2』にも『FAMOSO』のキャラクターが登場するなど、両氏の活動と密接に繋がっていることがわかります。

全国各地で開催されたファモーソ展

『FAMOSO』の人気は、雑誌にとどまりません。全国のパルコで開催された「ビートたけし×所ジョージ 全日本選抜・国際EXHIBITION 青マネキネコ祭」では、雑誌の企画や写真などが展示され、多くのファンを呼び込みました。

受賞歴

『FAMOSO』のユニークな試みは、海外からも高い評価を受けています。2011年には、アメリカのオンライン・タブロイドであるウィークリー・ワールド・ニューズから「世界のお笑い界のアカデミー賞」であるバットボーイ・アワードを授与されました。

まとめ

『FAMOSO』は、単なる写真雑誌にとどまらず、たけし氏と所ジョージ氏の遊び心と創造性が凝縮された、エンターテイメント性の高い作品です。そのユニークな企画と豪華な顔ぶれ、そしてメディアを跨いでの展開は、多くの人々に笑いと感動を与え続けています。 今後も、彼らの新たなコラボレーションに期待が高まります。

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