FEG

FEGの概要

FEG（Fighting & Entertainment Group）は、日本の著名な格闘技イベントを主催する興行会社です。設立は2002年で、当初はK-1を中心に活動を展開し、その後総合格闘技やプロレスなど多様なジャンルに進出しました。FEGは日本国内外での格闘技イベントの開催に重要な役割を果たしてきましたが、経営上の課題にも直面しました。

FEGの設立と初期の活動

2002年、日本の格闘技界で起きた事件がFEGの設立に影響を与えました。当時、K-1の運営元であった株式会社ケイ・ワンの社長であり正道会館館長の石井和義が脱税容疑で逮捕され、K-1は運営不全に陥りました。これを受けて、元格闘技雑誌の編集者である谷川貞治が中心となり、K-1興行を再生させるためにFEGが設立されました。

FEGは株式会社ケイ・ワンからK-1の興行権を取得し、2003年から本格的にK-1イベントの主催を始めました。また、FEGは「K-1 ROMANEX」や「HERO'S」といった総合格闘技イベントを展開し、さらに2005年にはトリニティの総合格闘技興行「MARS」の立ち上げにも協力しました。更に、ビッグマウス主催のプロレスイベント「WRESTLE-1 GRAND PRIX 2005」にも関与しました。

業務提携と国際展開

2007年に入ると、FEGはソフトバンクの子会社G.T.エンターテインメントとの間で業務提携を締結し、世界各国の格闘技団体との連携を強化しました。同年7月には、韓国に現地法人のFEG KOREA Inc.を設立し、K-1やHERO'Sの韓国大会を主催することになりました。これにより、FEGの国際的な影響力が更に拡大しました。

DREAMの設立と活動状況

2008年には新たなイベント「DREAM」を設立し、これに伴いそれまでのHERO'Sとの統合を行いました。このようにFEGは常に新しいチャレンジを続け、他の格闘技イベントとの競争を促進し、興行の多様性を確保することを目指してきました。

ファイトマネー未払い問題

しかし、2010年に発生したDREAM選手のファイトマネー未払い問題は、FEGにとって大きな試練となりました。多くの有名選手に対し、多額の未払いがあることが報じられ、FEGの経済状態に疑問が呈せられました。選手たちはこの問題が解決しない限り、K-1への出場を拒否する意向を示し、法的措置を検討する選手も現れました。

活動の再開とその後の苦境

FEGは2011年の東日本大震災後、K-1の活動を一時休止し、新体制での再スタートを目指すことになりました。再開したイベントも地上波放送を失い、選手たちの流出が続きました。最終的にDREAMは2012年大晦日興行でグローリー・スポーツ・インターナショナルに譲渡され、一方でK-1も新たに設立された国際K-1連盟（FIKA）に興行運営が移行しました。

FEGの破産

2012年にはFEGが破産すると報じられ、負債の総額が不明なまま会社の運営は投げ捨てられました。谷川貞治はK-1イベントプロデューサーを辞任し、新たな格闘技イベントの設立を表明しました。FEGはその後の興行を全て休止し、日本の格闘技界における重要な存在が消え去ったのです。これにより算出したK-1やDREAMの未来には、さらなる不透明感がつきまとっています。

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