FLOWER (チェッカーズのアルバム)

『FLOWER』（フラワー）は、チェッカーズが1986年3月30日に発表した4枚目のオリジナル・アルバムです。キャニオン・レコードから発売され、2004年3月17日にはCDとして再リリースされました。

このアルバムは、チェッカーズのメンバーが編曲にまで深く関わった初の作品として知られています。これまでもメンバーによるオリジナル作品は存在しましたが、作曲家であり恩師でもある芹澤廣明から「やってみろ」という激励を受け、5曲の完全オリジナル作品を制作。この経験が、後にシングル「NANA」以降の完全オリジナル作品発表へと繋がる大きなきっかけとなりました。

アルバムのジャケットは、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を意識したデザインとなっています。しかし、発売当初、メンバーは「ビートルズやストーンズの『フラワーズ』を意識しているのでは？」というインタビューでの問いに対し、「全く無関係」と答えていました。また、前作までのオリジナル・アルバム・タイトルには「～チェッカーズ」という表記が付いていましたが、本作以降、この表記はなくなりました。

アルバムに参加したメンバーは以下の通りです。

藤井郁弥 - リードボーカル、ギター、ブルースハープ
武内享 - ギター、リーダー
高杢禎彦 - サイドボーカル、パーカッション
大土井裕二 - ベース、サブリーダー
鶴久政治 - サイドボーカル、キーボード
徳永善也 - ドラムス
* 藤井尚之 - サックス、ギター、フルート

収録曲は以下の通りです。

1. Free Way Lovers
2. Two Kids Blues
3. 君は Rock-A-Ballade - グリコアーモンドチョコレートのCMソングとしても使用されました。
4. Miss アニーの証言 - 大土井裕二がリードボーカルを担当。歌詞は高杢禎彦を想定して書かれたと言われています。
5. One Night Angel - 後に高橋理奈がカバー。ライブやテレビで演奏されることが非常に稀な曲です。
6. 俺たちのロカビリーナイト - 7thシングルとしてリリースされた楽曲です。
7. Long Road - ファンへの感謝の意を込めて作られた曲。「ALL SONGS REQUEST」や「ALL BALLADS REQUEST」の投票で共に1位を獲得。1988年の「SCREW WINTER TOUR」では藤井郁弥と藤井尚之によるツインボーカルで歌われました。2002年には藤井郁弥が「Re Take」にてセルフカバーしています。
8. 悲しきアウトサイダー - 高杢禎彦がリードボーカルを担当。高杢がリードボーカルを務める曲の中でも、特にツアーでの披露頻度が高く、1986年と1987年の2年間で5回披露されました。特に1987年のGOツアーでは、Spring、Summer、Winterの全てのツアーで演奏されました。1988年以降のツアーでは、メンバーのオリジナル作品が披露されることが増え、この曲の演奏頻度は減少しました。
9. LADY-M.を探せ - TDKカセットテープのCMソングとして使用されました。
10. 時のK-City - 鶴久政治がリードボーカルを担当。K-Cityとは、鶴久の出身地である久留米市を指しています。

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