FM AOR

『FM AOR～Respect Remix for Junichi Inagaki』は、1999年3月25日にリリースされた稲垣潤一による2枚目のリミックス・アルバムです。音楽プロデューサー、サエキけんぞうが全体をプロデュースし、多様なサウンドクリエイターの手によって、稲垣潤一の往年のヒット曲が新たな装いをまといました。

このアルバムの最大の特徴は、8組のサウンドクリエイターがそれぞれの個性と解釈で、既存の稲垣潤一の楽曲をリミックスしている点にあります。1999年当時の最新の音楽トレンドを取り入れつつ、原曲の良さを活かした、斬新なリミックスが施されています。単なるリメイクではなく、それぞれのクリエイターが稲垣潤一の楽曲に敬意を払いながら、独自の音楽性を加えることで、新たな魅力を引き出すことに成功しています。

収録曲は以下の通りです。

1. ロング・バージョン（リミックス：コモエスタ八重樫）
2. バチェラー・ガール（リミックス：高波敬太郎）
3. ドラマティック・レイン（リミックス：LEE CARLTON GROUP from LITTLE CREATURES）
4. P.S.抱きしめたい（リミックス：COLDFEET）
5. 最後のLOVE LETTER（リミックス：金剛地武志）
6. オーシャン・ブルー（リミックス：QYPTHONE）
7. 1ダースの言い訳（リミックス：桜井鉄太郎）
8. J's LOVE SONG（リミックス：ゴンザレス鈴木）

各楽曲のリミックスを手掛けたクリエイター陣も非常に豪華です。コモエスタ八重樫、高波敬太郎、LITTLE CREATURESのLEE CARLTON GROUP、COLDFEET、金剛地武志、QYPTHONE、桜井鉄太郎、ゴンザレス鈴木といった、様々なジャンルで活躍する音楽家たちが参加しています。それぞれの個性が光るリミックスは、原曲のファンはもちろん、新しい音楽を求めるリスナーにとっても新鮮な驚きと発見をもたらすでしょう。

このアルバムは、単なるリミックス集という枠を超え、稲垣潤一の楽曲の新たな可能性を示すと同時に、日本のクラブ・ミュージックシーンの多様性を表現した作品としても評価できます。1999年という時代を反映したサウンドプロダクションと、各クリエイターの創造性が融合した、聴きごたえのある一枚です。

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