FMとよみ

FMとよみの概要

株式会社FMとよみ（エフエムとよみ）は、沖縄県豊見城市を拠点とする地域密着のコミュニティ放送局です。2008年3月2日に開局し、県内で9番目のコミュニティ放送局としての役割を担っています。開局日は周波数と一致する「8.3.2」であり、これはスタッフにとっても当日の放送中に偶然発見されたユニークな出来事となりました。

歴史と成長

当初、FMとよみは10Wの出力で放送する免許を取得していましたが、市内の地形により聴取状況が悪化したため、2009年に再申請を行い、20Wでの免許を取得しました。この再申請の過程には多くのリスナーからのフィードバックが寄せられ、地域に根ざした放送局としての重要性を再認識する出来事でした。

FMとよみは、放送の「機動性」を強化し、ラジオカーや中継車両を所有することで、多様な番組制作を支えています。2010年には、通信環境が厳しい慶良間諸島座間味島から生放送を行い、大会の模様をリアルタイムで伝えることに成功しました。これは地域のイベントの活性化に寄与するだけでなく、地域社会のつながりを深める一翼を担っています。

スタジオと設備

FMとよみには、豊見城市役所内に位置する本スタジオ（Aスタジオ）と、2019年にオープンしたサテライトスタジオの2つの放送スタジオがあります。非常時に備えて、市役所屋上には予備送信所も設置されており、災害時の迅速な情報提供と対応力の向上が図られています。

また、FMとよみは沖縄アウトレットモールあしびなーにサテライトスタジオを持ち、毎週土曜日に生放送を行っています。民謡番組や他の特別番組も企画され、地域の文化を発信する役割も果たしています。

特別な取り組み

2020年には、豊見城市役所内に売店「ラ・マジュン」を開店しました。これは、特に災害時に市役所と連携して迅速な支援活動を行えることを目的としています。また、2021年には豊見城市との連携により沖縄県内で唯一の「臨時災害FM局」としての協定を結び、いざという時の地域防災に貢献しています。

さらに、FMとよみは2023年5月から「FMとよみ 子ども未来チケット」制度を導入し、中学生以下の子どもたちに無料で食事を提供する取り組みを始めました。地域の協力会社と連携し、支援を行うことで、地域福祉の促進を図っています。

主な番組

FMとよみでは、毎日さまざまな生放送プログラムを提供しています。平日の朝には「Vivaとよみパラダイス」が放送され、地域の情報をリアルタイムでお伝えします。また、午後の放送では「FMとよみ寄席」や「島唄タイム」があり、沖縄の伝統文化をリスナーと共有しています。土曜日や日曜日にも独自のプログラムがあり、地域の音楽や文化イベントを取り上げるほか、リスナーとの交流を大切にしています。

FMとよみは、地域密着型の放送局として、今後もリスナーとのつながりを大切にしながら、多彩な番組作りを続けていくことでしょう。

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