FTM-350

FTM-350は、アマチュア無線愛好家向けに開発された、八重洲無線（旧バーテックススタンダード）製のモービル無線機です。この無線機は、車載用トランシーバーとして設計され、144MHz帯と430MHz帯の二つの周波数帯（デュアルバンド）でのFM波による通信を可能にしています。さらに、500kHzから999.99MHzの広範囲（一部周波数帯を除く）にわたるFM波とAM波の受信機能を備えているため、アマチュア無線だけでなく、様々なラジオ放送を聴くこともできます。

主な特徴

FTM-350シリーズの最大の特徴の一つは、送信出力の切り替え機能です。当初は、高出力モデルのFTM-350Hと標準モデルのFTM-350の二種類が発売されました。FTM-350Hは50W/20W/5W、FTM-350は20W/10W/1Wの三段階で出力を調整することが可能です。これにより、通信距離や使用環境に応じて最適な出力設定を選択することができます。

その後、一部機能を改良したFTM-350AHとFTM-350Aが発売されました。これらの改良版モデルでは、操作性や機能面がさらに向上し、より快適な無線通信が楽しめるようになりました。具体的な改良点については公式な情報が少ないものの、ユーザーのフィードバックを基に、細かな改善が施されたものと考えられます。

開発と認証の歴史

FTM-350シリーズの開発と販売は、2009年から始まりました。日本アマチュア無線振興協会(JARD)による工事設計認証は、FTM-350HとFTM-350が2009年9月28日に、FTM-350AHとFTM-350Aが2010年10月13日にそれぞれ取得しています。これらの認証番号は、無線機が電波法などの関連法規に適合していることを示す重要な指標です。

2009年9月28日：FTM-350H、FTM-350の工事設計認証（認証番号002KN556、002KN557）
2010年10月13日：FTM-350AH、FTM-350Aの工事設計認証（認証番号002KN585、002KN586）

外部リンク

より詳しい情報は、以下のリンクから参照できます。これらのリンクは、FTM-350シリーズの公式情報が掲載されていた八重洲無線のウェブサイトのアーカイブです。現在は、ウェイバックマシンを通じて過去の情報を確認することができます。

FTM-350/H（八重洲無線 - アマチュア無線） - ウェイバックマシン（2016年9月30日アーカイブ分）
FTM-350A/AH（八重洲無線 - アマチュア無線） - ウェイバックマシン（2016年11月3日アーカイブ分）

まとめ

FTM-350シリーズは、アマチュア無線を楽しむ上で非常に便利な無線機であり、その広範囲な受信機能や出力切替機能は、様々な状況での通信をサポートします。現在では、後継機種が登場していますが、FTM-350シリーズは、その堅牢な設計と多機能性により、多くの無線愛好家から支持されています。

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