八重洲無線

八重洲無線株式会社について

八重洲無線株式会社（Yaesu Musen Co., Ltd.）は、日本の無線通信機器メーカーであり、東京都品川区に本社を構えています。アマチュア無線機器市場において、JVCケンウッド、アイコム、アルインコと並ぶ主要メーカーの一つとして広く認知されています。同社は、業務用無線通信機器、船舶無線機器、航空無線機器など、多岐にわたる無線通信機器の開発、製造、販売を手掛けています。

歴史

八重洲無線の歴史は、1956年に東京都大田区で設立された株式会社ゼネラルテレビサービスに遡ります。その後、1958年に短波帯SSB無線機の製造・販売を開始し、無線通信機器メーカーとしての第一歩を踏み出しました。

1960年代に入ると、海外市場への展開を積極的に進め、1962年には短波帯SSB送信機をオーストラリアへ、1963年にはヨーロッパ各国への輸出を開始しました。1964年には、本社を八重洲に移転するとともに、社名を現在の八重洲無線株式会社に変更し、同時に「YAESU」ブランドの使用を開始しました。1967年には、短波帯SSBトランシーバーの米国への輸出を開始し、グローバル市場での存在感を確立していきます。

1970年代には、生産能力の拡大を目指し、1968年に福島県長沼町に長沼工場を新設、1973年には須賀川工場を新設しました。また、同年にはYAESU USA, Inc.をロサンゼルスに設立し、海外展開を加速させます。1978年には、本社を下丸子に移転するとともに、業務無線通信機器市場への参入を果たし、事業領域を拡大しました。

1980年代以降も、グローバル展開は続き、1983年に中国国営工場と生産契約を締結、1988年にはYAESU EUROPE B. V.をアムステルダムに設立しました。1989年には、株式会社ヤエスを岩手県に設立し、生産体制を強化しました。

1990年代には、1991年にジャスダック証券取引所に株式公開を果たし、1994年にはYAESU UK LTD.をロンドンに、1995年にはVERTEX STANDARD HK LTD.を香港に設立しました。1998年には、日本マランツの通信機部門と商標スタンダードを買収し、事業規模を拡大。1999年には、STANDARD HORIZONブランドの使用を開始し、海外船舶無線通信市場に参入しました。

2000年代に入ると、事業再編が進み、2000年に本社を中目黒へ移転するとともに、社名を株式会社バーテックススタンダードに変更しました。また、同年には情報通信市場への参入と事業譲渡が行われました。2001年には、日本アマチュア無線機器工業会（JAIA）を脱退しました。2003年には、中国蘇州市に蘇州工場を新設し、ニューヨーク市警察への業務用通信機器の出荷を開始しました。2004年には、事業分割によりKYBトロンデュール株式会社をカヤバ工業へ譲渡しました。2005年には、業務用P25デジタル通信機の販売を開始し、2006年にはVERTEX STANDARD（AUSTRALIA）PTY., LTD.をメルボルンに設立しました。

2008年には、モトローラとの友好的株式公開買い付けを受諾し、資本と事業で提携を開始、株式上場を廃止しました。2009年には、国内船舶無線通信市場に参入し、販売子会社である株式会社スタンダードを吸収合併しました。2011年には、本社を天王洲へ移転し、業務用DMRデジタル通信機の販売を開始しました。2012年には、モトローラへ開発・製造部門の一部を売却し、モトローラ保有の株式を自社株取得しました。同時に、社名を八重洲無線株式会社に戻し、事業分割を行い、業務機開発製造部門はバーテックススタンダードLMR合同会社、アマチュア機部門と業務機国内販売部門は八重洲無線株式会社として再出発しました。2013年には、携帯型アマチュアデジタル無線機の販売を開始しました。

主な製品

八重洲無線は、アマチュア無線機から業務用無線機まで、幅広い製品を開発・製造しています。特に、以下の製品はアマチュア無線愛好家から高い評価を得ています。

FT-817
FT-857
FT-897
VX-1
VX-2
VX-3
FTM-350

これらの製品は、アマチュア無線の世界で広く使用されており、その性能と信頼性から多くのユーザーに支持されています。

関連情報

八重洲無線は、無線通信技術の発展に貢献してきた歴史ある企業です。その製品は、世界中のさまざまな分野で活用されています。

[八重洲]]無線株式会社 WEBサイト: [https://www.yaesu.com/

八重洲無線は、これからも無線通信技術の進化とともに、より高品質な製品とサービスを提供していくことが期待されます。

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