FUNK FUJIYAMA

FUNK FUJIYAMA：時代を彩った米米CLUBの代表曲

1989年、日本の音楽シーンに衝撃を与えた楽曲「FUNK FUJIYAMA」。米米CLUBの9枚目のシングルとしてリリースされたこの曲は、単なるヒット曲の枠を超え、時代を反映した様々な要素を含んだ、多角的に楽しめる作品となっています。

ソニーCMソングとしての話題性

まず注目すべきは、ソニーのマルチディスクプレーヤーCMソングとして起用された点です。CMタイアップは楽曲の知名度を上げる強力な手段であり、「FUNK FUJIYAMA」もこの戦略によって広く聴かれるようになりました。しかし、このCMには興味深いエピソードがあります。

歌詞には「ハラキリ」「ゲイシャ」「フジヤマ」など、外国人がイメージする日本の象徴的な言葉が並びます。このエキゾチックでユーモラスな歌詞と、それを反映したミュージックビデオが話題を呼びました。ただし、CM放送版では、より万人受けする表現として「ゲイシャ」「カミカゼ」「ハラキリ」といった表現が「ニンジャ」「スキヤキ」「テンプラ」に差し替えられています。この変更は、CMのターゲット層や放送基準などを考慮した結果でしょう。オリジナル版とCM版の歌詞の違いも、この楽曲の興味深い点の一つと言えるでしょう。

音楽性とアレンジのバリエーション

楽曲そのものは、米米CLUBらしいファンク色が強く、キャッチーなメロディーと個性的なアレンジが特徴です。石井竜也の独特の歌声と、メンバーの卓越した演奏技術が融合した、彼らの魅力が凝縮された一曲と言えるでしょう。

さらに、2006年には活動再開記念シングル「MATA(C)TANA」のカップリングとして「FUNK FUJIYAMA NOW」が収録されました。デーブ・スペクターとクリス・ペプラーという豪華ゲストを迎えたこのバージョンは、アレンジと歌詞が現代風にアップデートされ、新たな魅力が加えられています。オリジナル版と比較することで、時代の変化や音楽的な進化を感じ取ることができます。

ミュージックビデオと受賞歴

「FUNK FUJIYAMA」のミュージックビデオも、大きな話題となりました。前作「KOME KOME WAR」に続き「MTV VIDEO MUSIC AWARD INTERNATIONAL AWARD」グランプリを2年連続受賞という快挙を達成しています。これは、楽曲のクオリティだけでなく、斬新な映像表現も高く評価された証でしょう。

その他のエピソード

「FUNK FUJIYAMA」は、様々な形で後世に影響を与えています。例えば、嘉門達夫の「替え唄メドレー」では、本作を替え歌にした楽曲が収録されています。また、曲中の石井の台詞は、健康器具「スタイリー」のCMやアメリカン・エキスプレスカードのCMのキャッチフレーズをもじったものと言われています。こうした細かな部分にも、米米CLUBらしい遊び心とユーモアが感じられます。

まとめ

「FUNK FUJIYAMA」は、CMソングとしての話題性、ユニークな歌詞とミュージックビデオ、そして時代を超えて愛される音楽性など、多くの魅力を兼ね備えた楽曲です。様々なバージョンが存在することからも、その人気と影響力の大きさが分かります。米米CLUBの代表曲として、これからも多くの人に愛され続けることでしょう。

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