Fairy (松田聖子のアルバム)

アルバム『fairy』について

松田聖子の38枚目となるオリジナル・アルバム『fairy』（フェアリー）は、2005年4月6日にSony Recordsからリリースされました。タイトルの「fairy」は「妖精」という意味を持ち、アルバム全体を通じて妖精をテーマにした楽曲やビジュアルが展開されています。コンサートでのオープニング映像やグッズでも妖精のシルエットをモチーフとしたキャラクターが使用されており、視覚的な魅力も加わっています。

このアルバムには、全11曲が収録されており、その中には大京ライオンズマンションのコマーシャルで使用され、大きな話題を呼んだ「永遠さえ感じた夜」や、娘の神田沙也加（当時はSAYAKA）との共演も感動的な「花びら」などが含まれています。また、楽曲の間に収録されるインタールード「fairytale」等も印象深いものばかりです。

ジャケット及びインナーフォトは、松田のアルバム『LOVE』（2000年）以来、写真家の篠山紀信によって撮影されており、視覚的にも楽しませてくれます。特に初回生産分では、透明三方背BOX仕様が用意され、さらに3ヵ月ごとに計4枚の卓上サイズカレンダーが特典として付属されました。

このアルバムは、オリコンアルバムチャートでTOP10に入るなど、商業的にも成功を収めました。特に女性アーティストとして、松任谷由実と並び、アルバムTOP10ランクイン数が歴代で第1位に達するという偉業を達成しました。松田のオリジナル・アルバムは通常、毎年5月か6月にリリースされることが多い中、【fairy】は初の4月発売という新しい試みでした。アルバム内には「春」という言葉が歌詞に含まれる曲もあり、春らしい雰囲気を大切にしています。

『fairy』に関連したコンサートツアー『SEIKO MATSUDA CONCERT TOUR 2005 fairy』も実施されましたが、本作から披露された楽曲は3曲のみでした。そして、同ツアーの模様は2005年11月23日にDVDとして発売されています。公演が行われた日本武道館では、ステージ上の松田が関係者席にいる篠山紀信を紹介し、その隣には南沙織の姿も見られました。南沙織は、2006年に発売された自身のデビュー35周年記念商品『Cynthia Premium』の解説本で、松田の楽曲をカラオケでよく歌うと語っています。

収録曲一覧

全作詞: Seiko Matsuda（ただし#5を除く）／作曲（特記を除く）・全編曲: Yuji Toriyama

1. Giselle (5:22)
2. 永遠さえ感じた夜 (4:40)
- 63rdシングル
3. 花びら (4:52)
- 作曲: Koji Hayashi & Yuji Toriyama
- 1981年のアルバム『Silhouette～シルエット～』の同名異曲
4. Let's try again (4:07)
5. fairytale (Interlude) (1:31)
6. あの日のまま (4:22)
7. 夢見てた二人 (5:12)
- 63rdシングルのC/W
8. ウェディングロード (4:37)
- 作曲: Hiroko Shigezumi
9. Just for tonight (4:21)
- 作曲: Philippe Saisse
- 2002年のシングル『Just for tonight』とは同名異曲
10. あなたが遠すぎて (5:22)
11. Stars (4:00)

参加ミュージシャン

• - All Instruments & Programming: Yuji Toriyama
• - Orchestration & Conducting: Robin Smith (#2)
• - Orchestra: Royal Philharmonic Orchestra (#2)
• - Strings: NAOTO Strings (#6, 7)
• - Background Vocals: Yuko Kawai (#3, 4, 6～8, 10), Yasuhiro Kido (#3, 4, 6～10), Junko Hirotani (#3, 4, 6～8, 10), Seiko Matsuda (#9)
• - Alto Flute: Takuo Yamamoto (#7)
• - Flugelhorn: Koji Nishimura (#7)

『fairy』は松田聖子の音楽活動において新たな一歩を記した作品であり、聴く人に夢と感動を与えるアルバムとなっています。

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