Feminism

黒夢のメジャー3作目となるアルバム『feminism』は、バンドにとって新たな境地を開いた作品として位置づけられます。ポップな楽曲を多数収録し、これまでのイメージを覆すようなサウンドアプローチが特徴です。

本作はオリコンアルバムチャートで初登場1位を獲得し、黒夢の人気を不動のものとしました。収録曲はその後、リアレンジされたり、ベストアルバムに収録されたりと、長きに渡って愛され続けています。

アルバムは初回盤、通常盤、再発盤の3種類が存在し、それぞれジャケットや帯のデザインが異なります。初回盤にはステッカーが付属し、帯は黒色です。通常盤の帯は白地に金文字と白地に青文字の2種類があります。1998年に発売された再発盤は、タイトルとアーティストロゴのみのシンプルなジャケットに差し替えられています。

収録曲の中には、後にシングルや清春のソロ作品として再録された楽曲も多く存在します。「解凍実験」はシングル「Reverb」に、「Unlearned Man」はシングル「MARIA」にアレンジバージョンで収録。「白と黒」は清春の「五月雨」に、「情熱の影-Silhouette-」は清春の15周年アルバム『shade〜saw the light & shade〜』に再録されています。「くちづけ」はシングル「SEE YOU」のカップリングとして「KISS」と改題され、バージョン違いで収録されました。清春によれば、「KISS」の方が原曲に近いとのことです。

「カマキリ」はライブでの定番ナンバーであり、当時所属していた東芝EMIを皮肉った歌詞が特徴です。歌詞中の「Easy Money Island」はEMIの頭文字から取られています。この曲もシングル「Spray」にアレンジバージョンで収録されました。「Happy Birthday」は清春が黒夢時代の楽曲をセルフカバーしたアルバム「MEDLEY」に、「至上のゆりかご」は清春15周年アルバム『light〜saw the light & shade〜』に再録されています。

アルバムには、清春（ボーカル）、人時（ベース）に加え、そうる透（ドラムス）、佐久間正英（ギター、キーボード、プログラミング）、Qumico Fucci（ボーカル）が参加しています。

『feminism』は、黒夢の音楽性を広げただけでなく、その後の活動にも大きな影響を与えた重要な作品と言えるでしょう。

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