FreFlow

FreFlow（フリフラ）とは

FreFlow（フリフラ）は、ソニーの関連会社であるソニーエンジニアリングが開発した、無線制御式のペンライトです。ソニーエンジニアリングの登録商標であり、主にライブ会場などで使用され、運営側がペンライトの色を無線で制御することで、観客の一体感を演出するツールとして活用されています。2012年の紅白歌合戦で使用されたことで、広く知られるようになりました。

FreFlowの概要

FreFlowには、ペンライト型とリストバンド型の2種類の形状があります。どちらのタイプも、運営側が送信した電波を受信すると、遠隔操作によってリアルタイムにペンライトの色が変化します。これにより、会場全体のペンライトの色を統一し、視覚的な一体感を高めることが可能です。

また、FreFlowには10種類のIDが用意されており、IDごとに異なる色を指定することもできます。これにより、より複雑な演出や、特定のグループやファンに向けた色分けなども可能です。操作可能な距離は最大200メートル、制御可能なペンライトの個数に制限はありません。

ペンライト型

ペンライト型は、外見は一般的なペンライトとほぼ同じです。しかし、赤・青・緑の光をそれぞれ100段階で組み合わせることにより、最大100万色の発色を実現しています。明るさも100段階で調整できるほか、フェードイン・アウトや点滅速度の調整も可能です。これにより、楽曲や演出に合わせた、きめ細かい光の表現ができます。

リストバンド型

リストバンド型は、アーティストの要望によって開発されたモデルです。手にペンライトを握る必要がないため、両手を使って拍手をするなどのアクションが可能です。ペンライト型に比べると発色数は少ないものの、5個のLEDを使用することで、最大3万色の発色を実現しています。明るさは50段階で調整可能で、フェードイン・アウトや点滅速度の調整機能も搭載されています。

送信機

FreFlowの送信機には、照明卓に設置する小型タイプと、アーティスト自身が操作できるペンライト型の2種類があります。

照明卓に設置するタイプの送信機は、一般的な照明の規格であるDMX512-Aに対応しています。照明卓からケーブルを接続するだけで簡単に操作でき、照明の知識があればすぐに使いこなせるようになっています。これにより、既存の照明システムと連携した、高度な演出が可能です。

開発経緯

FreFlowは、アニソンのライブイベントで無線を利用したシステム開発に携わっていた社員の発案によって生まれました。2011年8月に開発が開始され、同年12月には試作機が完成しました。

完成した試作機はソニーミュージックに持ち込まれましたが、「大きい、重い、遅い、ダサい、そして高い」と、多くの課題を指摘されました。しかし、開発チームはこれらの問題点を約1か月で改善しました。

2012年8月には、スマイレージのライブで公開テストが実施されました。このテストの直前に、近距離無線通信で使用する周波数の切り替えが行われ、認証に手間取るなどのトラブルもありましたが、テストは大成功を収めました。興奮のあまりペンライトを壊してしまうファンもいたほど、会場は大いに盛り上がりました。

この成功をきっかけに、FreFlowはフジファブリックの野外ライブや紅白歌合戦など、様々なイベントで採用されるようになり、その評判を広めていきました。

関連項目

ペンライト
DMX512-A - 制御用の送信機に使われる規格。
ライブ

外部リンク

[FreFlow® - 株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ](https://www.sonymusic.co.jp/。

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