G-men (雑誌)

G-men：日本の男性向け月刊誌の軌跡

「G-men」は、1995年4月、株式会社メディレクト（旧古川書房）より創刊された日本の男性向け月刊誌です。筋肉美を前面に押し出したグラビア写真や、数々の著名漫画家による作品、官能小説などを掲載し、長年にわたり多くの読者から支持を集めました。月刊誌『Badi』と並び称されるゲイ雑誌として、男性的な魅力を前面に出した独特のスタイルで人気を博しました。

表紙のデザインと変遷

創刊から124号までは、田亀源五郎氏や児雷也氏といった著名イラストレーターによるイラスト表紙が使用されていましたが、その後はモデルを起用した実写表紙が主流となりました。200号から207号にかけて再びイラスト表紙に戻った後、228号からはTAMA氏やJIRO-ART氏によるイラスト表紙が採用され、誌面の個性的な表現が継続されました。

内容：グラビア、漫画、小説の融合

雑誌の内容は、主にグラビア、成人向け漫画、官能小説の3本柱で構成されていました。102号からはDVDが付属するようになり、グラビアのメイキング映像なども収録され、読者の満足度を高めました。236号からは価格改定に伴いDVDの付属は廃止されました。

グラビアページはカラーで、特定のテーマに基づいた撮影や、ストーリー仕立てのグラビアなどが掲載されていました。漫画においては、田亀源五郎、児雷也、戎橋政造といった日本国内外で活躍する著名な漫画家たちの作品に加え、市川和秀、NODAガク、戦艦コモモなど、多くの作家が長年にわたって作品を発表しました。BLや同人誌の世界で活躍する作家を積極的に起用するなど、多様な作品群が特徴でした。中でも熊田プウ助氏の4コマ漫画「極楽コロシアム!!」は、本誌で最も長く連載された作品として知られています。

官能小説も充実しており、小玉オサム、城平海といった初期からの執筆陣に加え、南風鈴、居向田太牟、夏田涼介、武藤俊介、あすかともゆきなど、多くの作家が作品を発表しました。小説を原作とした漫画作品も多く、漫画化への積極的な取り組みも見られました。小説の挿絵には、越後屋辰之進や龍谷尚樹といった著名なイラストレーターが参加していました。また、晃次郎やTAMAのように、イラストでデビュー後、漫画家としても活動する作家も存在しました。「男絵画廊」というコーナーでは、複数の作家による一枚絵が紹介されていました（2013年まで）。

販売と価格改定

「G-men」は毎月21日に全国で発売され、創刊から101号までは数度の価格改定がありました。102号以降はDVD付属で1800円に落ち着いていましたが、2014年4月の消費税増税に伴い1850円に、236号のDVD廃止と同時に1620円に改定されました。

関係者と関連誌

「G-men」には、長谷川博史氏（ピンクベア）、冨田格氏（GaGa・n・Bo）、岩澤龍氏（ろん）といった編集長をはじめ、多くのスタッフが関わっていました。また、『SUPER SM-Z』、『G-men小説スペシャル』といった関連誌や、『爆男』、『激男』、『裏 激男』、『GBless』、『コミックG.G.』といった漫画誌も発行されました。

問題と休刊

2014年には、戎橋政造氏による原稿料未払いをめぐる問題が発生し、Twitter上での発言などを経て解決に至りました。また、同時期に印税未払いの問題も発生し、こちらも解決しました。2014年10月には、編集後記において元編集長による業務に関する謝罪が掲載されました。2016年2月、241号をもって休刊が発表されました。休刊理由として、創刊以来の赤字経営と多額の負債が明かされました。休刊後、電子書籍化、コミックスおよび小説の出版、不定期のDVDや雑誌の発売が予定されています。

「G-men」は、多様なコンテンツと個性的な表現で多くの読者を引きつけ、日本の男性向け雑誌史にその名を刻みました。休刊後も、その影響は様々な形で受け継がれていくことでしょう。

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