G.S.I LOVE YOU

G.S.I LOVE YOU（ジー・エス アイ・ラブ・ユー）

『G.S.I LOVE YOU』は、そのタイトルに歌謡界の流行を反映させた、沢田研二による15作目のスタジオアルバムです。本作は1980年の12月23日にポリドール（現ユニバーサルミュージック）からLP版としてリリースされました。その後、CD化され、1991年、1996年、2005年には再リリースされ、今もなお多くのファンに親しまれています。

このアルバムの「G.S.」は、「P.S.I LOVE YOU」の言葉遊びから来たもので、グループ・サウンズ（GS）のスタイルを意識しています。コンセプトは「80年代型グループ・サウンズ」とされ、ソングライターには三浦徳子と佐野元春が参加しました。この二人は1980年代前半に多くのヒット曲を生み出すことになる重要な人物です。また、アルバムの全編曲は伊藤銀次が担当しています。

興味深いことに、このアルバムがリリースされた時期はGSブームが再燃していて、1981年1月には日劇で行われた最後のウエスタンカーニバルにおいて、『おまえがパラダイス』など4曲が披露されました。さらに、沢田はザ・タイガースとしての活動も行っており、初回版には特典としてザ・タイガースの『君だけに愛を』が収録されたソノシートが封入されていました。

収録曲

このアルバムには以下の楽曲が収められており、全曲の編曲は伊藤銀次が手がけています。

1. HEY!MR.MONKEY
作詞:糸井重里／作曲:沢田研二
2. NOISE
作詞:三浦徳子／作曲:加瀬邦彦
3. 彼女はデリケート
作詞・作曲:佐野元春
（後に佐野がセルフカバー）
4. 午前3時のエレベーター
作詞:三浦徳子／作曲:かまやつひろし
5. MAYBE TONIGHT
作詞:三浦徳子／作曲:鈴木キサブロー
6. CAFÉビァンカ
作詞:三浦徳子／作曲:かまやつひろし
7. おまえがパラダイス
作詞:三浦徳子／作曲:加瀬邦彦
8. I'M IN BLUE
作詞・作曲:佐野元春
（後に佐野がセルフカバー、吉川晃司もカバー）
9. I'LL BE ON MY WAY
作詞:三浦徳子／作曲:伊藤銀次
10. SHE SAID……
作詞:三浦徳子／作曲:加瀬邦彦
11. THE VANITY FACTORY
作詞・作曲:佐野元春
（後に佐野のセルフカバーがあり、沢田がコーラスに参加）
12. G.S.I LOVE YOU
作詞:MARIA MESSINA／作曲:沢田研二

参加ミュージシャン

本作には、多彩なミュージシャンが参加しており、以下のメンバーがその演奏に名を連ねています。

• - 沢健一 - エレクトリックギター、アコースティックギター、コーラス
• - 羽岡利幸 - ハモンドオルガン、コンボオルガン、コーラス、LTパーカッション
• - 西平彰 - CP-70、アコースティックピアノ、コーラス、LTパーカッション
• - 吉田建 - エレクトリックベース、ウッドベース（6,12曲目のみ）
• - 柴山和彦 - エレクトリックギター、アコースティックギター、コーラス
• - 鈴木二郎 - ドラムス、LTパーカッション
• - Ken Sawara - ピアノソロ（6曲目のみ）、LTパーカッション（4曲目のみ）、バッキングボーカル（2,5,7曲目のみ）
• - 佐野元春 - バッキングボーカル（2,3,8,10曲目のみ）
• - 伊藤銀次 - コーラス（4,9曲目のみ）
• - 加瀬邦彦 & Sumihisa Kizaki - バッキングボーカル（9曲目のみ）

このように、『G.S.I LOVE YOU』は、当時の音楽シーンを彩った一枚であり、後の音楽に大きな影響を与えた作品です。

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