G6 155mm自走榴弾砲

G6 155mm自走榴弾砲

G6 155mm自走榴弾砲は、南アフリカ共和国で開発された6×6輪駆動の自走砲です。アームスコー社（現在はデネル社）によって開発され、1981年に試作型が完成、1984年には生産型が完成しました。1987年から生産が開始され、合計43両が製造されました。

概要

G6自走榴弾砲の最大の特徴は、搭載されたG5榴弾砲です。開発当時、G5榴弾砲は世界最長の射程を誇っていました。装輪式自走砲としては、チェコスロバキアのダナに次ぐ存在として知られています。

南アフリカ共和国陸軍に配備された他、1990年にはアラブ首長国連邦（G6 M1A3として78両）、1994年にはオマーン（24両）に輸出されています。また、1988年にはイランの軍事パレードで目撃されたという情報もありますが、その数量は不明です。

型式

G6には、いくつかの型式が存在します。

G6: 初期型であり、G5榴弾砲と同じ45口径砲を搭載しています。G6-52との対比でG6-45と呼ばれることもあります。
G6V: 南アフリカ共和国陸軍の採用型で、通称は「ライノ」です。
G6 M1A3: アラブ首長国連邦陸軍の採用型で、78両が生産されました。
G6-52: G6の改良型であり、52口径155mm砲を搭載しています。FCS（射撃管制システム）なども全面的に改修されています。
G6-52L: 薬室容量を23リットルから25リットルに増大させ、弾種によっては最大射程70kmを超える能力を持ちます。
アル・マジヌーン (Al-Majnoon): カナダのジェラルド・ブル博士の協力を得て、イラクでライセンス生産された型です。量産には至らず、後にアル・ファオ (Al-Fao) 210mm自走榴弾砲へと発展したとされています。
G6マークスマン: G6の車体にイギリス製のマークスマン対空砲塔を搭載した輸出向けの車両です。

戦歴

G6は、アンゴラ内戦中の1987年に発生したクイト・クアナヴァレの戦いに投入され、アンゴラ解放人民運動（MPLA）を砲撃しました。また、イエメン内戦ではアラブ首長国連邦陸軍によって投入されています。

採用国

南アフリカ共和国
アラブ首長国連邦
オマーン：2023年時点で、オマーン陸軍が24両を保有しています。

関連項目

G5 155mm[[榴弾砲]]：ジェラルド・ブル博士が設立したスペースリサーチコーポレーション（SRC）が設計したGC-45 155mm榴弾砲を元に、アームスコー社が開発しました。
デネル

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