GNU social

GNU socialについて

GNU socialは、PHPで開発されたミニブログサーバーのフリー・オープンソースソフトウェアです。このプラットフォームは、分散型ミニブログのオープン基準であるOStatusや、ActivityPubにも対応しています。これにより、GNU socialのサーバー同士の連携だけでなく、他のOStatusやActivityPubに準拠したサーバーとの相互運用も可能です。独自の機能として、Twitterに似た形式を持ちながらも、GNU socialはオープンで分散したコミュニケーションの実現を目指しているところが特長です。

歴史

GNU socialの起源は、初期にLaconicaという名前で知られていたソフトウェアにあります。このソフトウェアは、異なるミニブログサービス間の相互運用を支援するためのオープンスタンダードであるOpenMicroBlogging（後にOStatusに改称）が実装されています。Laconicaという名前は、古代ギリシャのスパルタをモチーフにしており、簡潔な発言を表す「ラコニック・フレーズ」に由来しています。このため、ミニブログの性質上、すべての発言は制限文字数の140字に収める必要があります。

2007年には、エヴァン・プロドロモウ率いるControl Yourself社（後のStatusNet社）が運営するIdenti.caが初めてOpenMicroBloggingをサポートしたサービスとして登場しました。Identi.caは2008年7月2日に公開され、24時間内に8,000人以上の利用者が登録し、それ以上の投稿があったことで注目を集めました。また、2008年11月4日には100万回目の投稿が達成されています。

2009年初頭に、Identi.caはMontreal Start Upからの出資を受け、同年5月には「status.net」と呼ばれる新サービスの一環として位置づけられることになりました。status.netでは、利用者が自分の個人ミニブログを作成できるサブドメインを提供し、Identi.caは無償サービスとして継続されました。全ての投稿は初めはクリエイティブ・コモンズ3.0ライセンスのもとで公開されていましたが、有償利用者には別のライセンスも選べる仕組みが整えられました。

2009年8月には、Laconicaがバージョン0.8.1のリリース時にStatusNetへと改名され、2010年3月にはバージョン0.9.0でOStatusのサポートが追加されました。

その後、GNU FMのプロジェクトに従事していたマット・リーはStatusNetの認知度向上のために活動を行いましたが、目立った開発には繋がりませんでした。2012年には、プロドロモウへの資金援助が終了し、StatusNetの開発は進展がない状態になりました。しかしながら、オープンソースであるStatusNetは他の開発者に引き継がれ、特にミカエル・ノードフェルドはStatusNetを基にしたFree Socialを設立しました。

2012年12月、プロドロモウは新たに開発していた活動ストリームサーバーのpump.ioに集中することを発表し、Identi.caもそれに伴い2013年7月10日にpump.ioに移行しました。

最終的に、2013年6月8日にリーとノードフェルドはStatusNetとFree Socialを統合し、新たにGNU socialプロジェクトを発表しました。GNU socialの展開は、多様なコミュニケーション形態を促し、分散型の社会を形成するための重要な試みとして位置付けられています。

関連項目

• - Mastodon
• - Friendica

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