GO 1977-1972

郷ひろみ『GO 1977-1972』：デビュー5周年を飾る、充実の3枚組ベストアルバム

1977年11月1日、CBS・ソニーより発売された郷ひろみの6枚目のベストアルバム『GO 1977-1972』。前作ベストアルバム『人気投票連続ナンバー・ワン 郷ひろみ』から約5ヶ月、前作アルバム『アイドルNO.1』からは2ヶ月という短いスパンでのリリースとなりました。これは、歌手デビュー5周年という節目を記念した、特別な作品と言えるでしょう。

本アルバム最大の特徴は、その収録内容の充実さです。3枚組という大ボリュームで、デビューから5年間で発表されたシングルA面曲はもちろんのこと、B面曲やアルバム収録曲の中から厳選された楽曲が収録されています。これにより、郷ひろみの5年間の軌跡を、多角的に、そして深く体感できる内容となっています。

特に注目すべきは、それまでどのアルバムにも収録されていなかった「天使の詩」が、このアルバムで初収録された点です。この楽曲は、ファン待望の初収録ということもあり、アルバムの価値を高める大きな要素となりました。まさに、ファンにとって垂涎の1枚と言えるでしょう。

アルバム全体を通して、郷ひろみの歌唱力と、時代を反映した多彩な楽曲群を楽しむことができます。アップテンポな曲からバラードまで、幅広い音楽性を堪能できる構成となっています。デビュー曲「男の子女の子」から、大ヒット曲「よろしく哀愁」「誘われてフラメンコ」といった代表作、そしてアルバム未収録のレアトラックまで、郷ひろみファンにとってまさに夢のような内容と言えるでしょう。

Disc 1 には、アルバム初収録となる「帰郷」と「お化けのロック」を含む、初期の代表曲が多く収録されています。これらの楽曲は、郷ひろみのキャリアの出発点を感じさせる、力強いパフォーマンスが魅力です。また、映画『おとうと』のサウンドトラックからの選曲である「浜薔薇」も収録されており、彼の俳優としての活動の一端も垣間見ることができます。

Disc 2 では、「バイ・バイ・ベイビー」や「誘われてフラメンコ」といった、70年代を代表するヒット曲が並びます。これらの楽曲は、当時の人々の記憶に深く刻まれた、郷ひろみならではのポップでキャッチーなサウンドが特徴です。さらに、アルバム収録曲の中から「雨にひとり」「君のおやじ」といった隠れた名曲も収録され、アルバム全体の完成度を高めています。

Disc 3 は、「モナリザの秘密」や「裸のビーナス」といった初期の代表的なヒット曲に加え、アルバム初収録の「天使の詩」を含む、バラエティに富んだ選曲がなされています。郷ひろみの音楽的進化をたどる上で、重要な楽曲が数多く収録されていると言えるでしょう。また、「男の子女の子」や「夢をおいかけて」など、デビュー当時の楽曲も収録されており、彼のキャリアの始まりから現在に至るまでの軌跡を感じ取ることができます。

『GO 1977-1972』は、単なるベストアルバムという枠を超え、郷ひろみのアーティストとしての魅力を余すことなく凝縮した、まさに決定版と言える作品です。デビュー5周年という節目の年にリリースされたこのアルバムは、彼のキャリアにおける重要なマイルストーンであり、多くのファンにとって、特別な思い入れのある作品となっていることでしょう。 このアルバムを通して、郷ひろみの魅力を再発見し、その音楽世界を深く堪能していただければ幸いです。

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