GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH

GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH

『GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』は、1996年にPresto Studiosが開発し、バンダイ・デジタル・エンターテインメントが日本でリリースしたインタラクティブムービーゲームです。この作品はアニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターを基にしたゲームであり、プレイヤーは一人称視点で物語に没入することができます。さらに1997年にはPlayStation向けにも発売されました。

ゲームの概要

バンダイはPresto Studiosに一人称視点のアドベンチャーゲームの開発を依頼し、映画のような演出を加えたインタラクティブムービーを作成しました。ゲーム内では実写俳優がキャラクターを演じ、声はオリジナルのアニメと同じ声優が担当しています。これにより、視覚的には新鮮な体験を提供しますが、アニメファンにとっては異なる印象を与えるかもしれません。

プレイヤーはアムロ・レイに相当する民間人として物語を進めることになりますが、彼の背景や設定は明確には示されず、プレイヤーの感情移入が求められます。ゲームの進行は、映画の上映中にタイミングよく操作する必要があり、入力ミスをすると即座にゲームオーバーになるシステムが採用されています。これにより、プレイヤーは過去のプレイを元に試行錯誤しながら進むことになりますが、セーブポイントが限られているため、繰り返し同じシーンを見ることにストレスを感じることもあります。

ゲームのストーリーは原作のエピソード1から10までを基にしていますが、オリジナルとは異なる展開や要素が多数盛り込まれており、特に新たに登場するジオンの兵器「ソア・キャノン」が物語に大きく関与しています。また、ガンダムの耐久性が原作と異なり、簡単に撃破されてしまう要素もあり、ここでも原作との違いが際立っています。

ゲームシステム

ゲームシステムは、1980年代のレーザーディスクゲームに似ており、特定のタイミングで正しい操作を求められます。主要な操作には移動、攻撃、防御、そして特殊アクションが含まれます。例えば、ガンダムの移動は上下左右の四方向に可能で、武器は格闘やビームサーベルなどいくつかのバリエーションから選択できます。これらのコマンドは、戦闘中に瞬発的に選ばなければならず、正解を見つけるためには高度な判断力が求められます。

さらにこのゲームには、本作独自のキャラクターや要素もあります。元々のパイロットを失った主人公がガンダムに乗り込むといった仕掛けや、セイラ・マスに似た外見の女性士官など、様々なキャラクターが登場します。また、音声はオリジナルの声優が担当するものの、実写俳優が演じるキャラクターは原作とは異なる印象を感じさせる部分も多いです。

評価と批評

本作は、アメリカのPresto Studiosが開発したにもかかわらず、日本市場専用のPlayStation版が存在し、海外ではPC版のみが発売されました。評価は賛否分かれ、特にCGグラフィックについては高評価を受けた一方で、ゲームプレイの貧弱さや難易度の高さ、俳優の演技の自然さ不足などが批判されました。評価サイト「Next Generation」では、5点中2点という低評価がつけられています。

結局のところ、プレイヤーやファンによって意見が分かれる本作は、アニメファンにとって一味違った体験を提供する作品となっています。続編制作の可能性については示唆されましたが、現時点で続編の情報はありません。

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