Gather

アルバム『Gather』の概要

『Gather』（ギャザー）は、南野陽子の9枚目のスタジオ・アルバムで、1990年6月23日にCBS・ソニーからリリースされました。このアルバムは、全13曲で構成されており、南野の音楽キャリアの中でも重要な作品となっています。規格品番はCSCL1192（CD）です。

プロデューサーとアレンジャーの顔ぶれ

本作は、南野陽子がこれまでの5年間で多くの楽曲を手掛けてきた編曲者・萩田光雄から卒業し、新たな音楽プロデューサーやアレンジャーが参加する形で制作されました。具体的には、武部聡志、日向大介、松浦晃久、武沢豊など、今後の音楽シーンでその名を馳せることになるミュージシャンたちがアレンジを担当しています。

南野の作詞と楽曲提供

本作では、南野自身が5曲の作詞を行いましたが、共作詞は一切行っていません。また、彼女のレーベル・メイトである種ともこ、木根尚登、パッパラー河合（爆風スランプ）から初めて楽曲が提供され、飛鳥涼や柿原朱美、上田知華といった多彩な作家たちも参加しています。このように多様な作家による楽曲が、アルバム全体の雰囲気を豊かにしています。

制作の背景

南野の担当ディレクターである吉田格は、制作にあたり数十曲にわたる楽曲の依頼を行っていたことを、音楽雑誌『よい子の歌謡曲』のインタビューで語っています。こうした背景が、アルバムの楽曲の多様性や質に寄与していることが窺えます。

リリースとシングル

1990年は南野にとって特に活動的な年であり、6月から8月にかけて毎月1日にシングルを連続してリリースしました。特にアルバムには、6月に発表された「ダブルゲーム」と7月に発表された「へんなの!!」の2曲をアルバム・ヴァージョンとして収録。これにより、ファンはシングルとアルバムの両方でこれらの楽曲を楽しむことができます。

アルバムの特徴

『Gather』では、アレンジの多様性や新たな作家陣の参加が特徴で、聴く人に新鮮さを提供します。これまでの南野のスタイルにとどまらず、さまざまな音楽的要素が融合された作品として、多くのリスナーに印象的な体験を与えています。

音楽シーンが変化する中で、南野陽子は自己のスタイルを進化させ続け、このアルバムもその一環として位置づけられます。『Gather』は、彼女の音楽の可能性を広げ、新たなファン層を獲得する機会ともなったことは間違いありません。

このアルバムは、南野陽子の音楽キャリアの重要な一歩であり、今後の作品における彼女の成長の基礎を築いたとも言えるでしょう。このように多彩な楽曲を楽しむことができる『Gather』は、ファンにとって必聴のアルバムとなっています。

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