Geography Markup Language

Geography Markup Language（GML）は、Open Geospatial Consortium（OGC）によって開発された、地理的特徴を表現するためのXMLベースのマークアップ言語です。

GMLは、地理情報システム（GIS）間でのデータ交換や、インターネットを介した地理情報の共有を目的として設計されました。従来の地理情報データは、特定のソフトウェアに依存する形式で保存されることが多く、異なるシステム間でのデータ共有が困難でした。GMLは、このような問題を解決するために、地理情報を構造化されたXML形式で表現することで、システム間の相互運用性を高め、データの共有と再利用を容易にします。

GMLは、単に地理的位置を示すだけでなく、その位置に付随する属性情報、例えば、建物の種類、道路の幅、河川の流量などの詳細な情報を記述できます。これにより、地図データだけでなく、地理に関連する様々な情報をXML形式で記述、交換することが可能となります。

GMLの標準規格は、ISO（国際標準化機構）の第211専門委員会（ISO/TC 211）によって、ISO 19136として標準化されています。ISO/TC 211は、地理情報に関連する標準化を専門とする委員会であり、GMLはその主要な成果物の一つです。このISO規格は、国際的に広く受け入れられており、多くのGISソフトウェアや地理情報サービスでサポートされています。日本においても、このISO 19136を基に、JIS X 7136「地理情報－地理マーク付け言語（ＧＭＬ）」として日本工業規格が制定されています。

組織的かつ体系的なGMLの実装例として、日本では国土地理院が提供する基盤地図情報が挙げられます。国土地理院は、日本全国の地形や地図に関する情報を収集、管理しており、平成20年4月からGML形式で基盤地図情報の提供を開始しました。これにより、地方自治体や民間企業など、様々な組織がGMLデータを利用して、地理情報システムの構築や地理情報サービスの開発を行っています。

GMLは、その汎用性と拡張性から、地理情報分野におけるデータ交換フォーマットとして広く利用されており、今後もその重要性は増していくと考えられます。

外部リンク

Open Geospatial Consortium
ISO/TC 211　地理情報規格専門委員会
* 基盤地図情報サイト（国土地理院）

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