Google パーソンファインダー

Google パーソンファインダーは、Googleが提供するWebアプリケーションで、自然災害発生時に家族や知人の安否情報を確認するためのツールです。このサービスは、氏名や電話番号などの情報を入力することで、安否情報の登録や検索を可能にします。

開発の経緯

Google パーソンファインダーは、2010年のハイチ地震発生後にGoogleのエンジニアチームによって開発されました。当時、多くの組織が安否不明者のリストを公開していましたが、情報が分散し、互換性がないという問題がありました。そこで、GoogleはPFIF（People Finder Interchange Format）というデータ形式を採用し、複数の情報源からデータを集約するシステムを構築しました。これにより、CNN、マイアミ・ヘラルド、ニューヨーク・タイムズなどのメディアが運営するレジストリを含む、様々なソースからの情報を一元的に検索できるようになりました。
ハイチ地震での対応を契機に、Google クライシスレスポンスチームが結成され、災害対応に特化したチームが組織されました。
2012年8月30日には、パーソンファインダー体験版が常設化され、より多くの人が利用できるようになりました。

展開

Google パーソンファインダーは、Googleの多言語クライシスレスポンスページに組み込まれており、通常時には衛星画像、避難所の場所、道路状況、停電情報などの様々な災害対応ツールと共に提供されています。2011年の東日本大震災では、Picasaのユーザーが避難所にいる被災者のリストをGoogle パーソンファインダーに手動で入力するプラットフォームも開始されました。

主な活用事例

Google パーソンファインダーは、以下の災害で活用されました。

2010年1月：ハイチ地震（発動まで72時間以内）
2010年2月：チリ地震（発動まで1日以内）
2010年7月：パキスタン洪水（被災地でインターネット接続が困難だったため、期待された効果は得られず）
2011年2月：カンタベリー地震（発動まで3時間以内）
2011年3月：東北地方太平洋沖地震（東日本大震災、発動まで1時間以内）
2011年10月：トルコ東部地震（発動まで1時間以内）
2013年4月：ボストンマラソン爆弾テロ事件、四川地震
2013年10月：サイクロン・ファイリ
2013年11月：平成25年台風第30号
2015年4月：ネパール地震

外部リンク

Google パーソンファインダー (安否情報)
パーソンファインダー (安否情報): 日本

Google パーソンファインダーは、災害発生時に迅速かつ効率的に安否情報を確認するための重要なツールとして、世界中で利用されています。

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