Google Patents

Google Patents（グーグルパテント）とは

Google Patentsは、Googleが提供する特許文献の無料検索サービスです。世界各国の特許情報を網羅的に検索できるため、技術開発や知的財産戦略において非常に重要なツールとなっています。

概要

Google Patentsでは、以下の17の国と機関が発行した特許文献を、特許権者、発明者、名称、特許番号、出願日、発効日などの情報から無料で検索できます。

サービス開始当初から: 米国（米国特許商標庁（USPTO））
2012年8月に追加: 欧州[特許庁]
2013年9月に追加: 中国（中華人民共和国国家知識産権局(SIPO)）、ドイツ（[ドイツ特許商標庁]）、カナダ（カナダ知的財産局(CIPO)）、[世界知的所有権機関]
2016年8月に追加: 日本（日本国[特許庁]）、大韓民国（大韓民国[特許庁]）、イギリス（イギリス知的財産庁(UKPO)）、スペイン、フランス、ベルギー、ロシア（ロシア特許庁）、オランダ（オランダ特許庁）、フィンランド、デンマーク、ルクセンブルク

これらの特許文献は、技術分野の研究者、弁理士、企業の研究開発部門など、様々な立場のユーザーにとって、最新の技術動向を把握したり、先行技術調査を行ったりする上で、非常に価値の高い情報源となっています。

沿革

Google Patentsは、以下の経緯をたどってサービスを拡充してきました。

2006年12月13日: Google Patent Searchとして、米国特許文献を対象としたベータ版サービスが開始されました。
2012年8月: 欧州[特許庁]の文献が追加され、先行技術ファインダー（Prior Art Finder）機能が導入されました。
2013年9月: 中国、カナダ、ドイツ、[世界知的所有権機関]の特許文献が追加されました。
2015年7月: 新バージョンがリリースされましたが、旧バージョンも引き続き利用可能です。
2016年8月: 日本、大韓民国、イギリス、スペイン、フランス、ベルギー、ロシア、オランダ、フィンランド、デンマーク、ルクセンブルクの特許文献が追加されました。

このように、Google Patentsは、世界各国の特許情報を網羅的にカバーするために、着実に進化を続けてきました。

特徴

Google Patentsの最大の特徴は、その検索機能の高さと、提供されるデータの利便性にあります。

全文検索: 多くの特許庁のサービスでは、イメージデータのみを提供し、古い文献は全文検索できない場合があります。しかし、Google Patentsは、Google ブックスと同様の技術を用いて、約700万件以上の全文献を光学文字認識でコードデータ化し、全文検索を可能にしています。
多様なデータ形式: 検索結果は、テキストデータ、PNG形式で閲覧でき、PDF形式でのダウンロードも可能です。これにより、ユーザーは自分の目的に合わせてデータを活用できます。
無料提供: これらの高度な機能は、すべて無料で利用できます。


Google Patentsは、各国の特許庁が提供する無料検索サービスとは異なり、独自のデータ処理技術を活用することで、より高度な検索機能と利便性を提供しています。

他の特許検索サービス

もちろん、Google Patents以外にも、各国の特許庁などが提供する無料検索サービスも存在します。

日本の特許情報プラットフォーム（J-PlatPat）: 独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供しています。
欧州の特許情報Espacenet: 欧州特許庁が提供しています。

これらのサービスもそれぞれ特徴があり、Google Patentsと合わせて活用することで、より効率的に特許情報を収集することができます。

まとめ

Google Patentsは、世界中の特許文献を無料で検索できる強力なツールです。全文検索機能や多様なデータ形式での閲覧・ダウンロードが可能で、特許調査、技術動向の把握、知的財産戦略の立案など、様々な場面で活用できます。特許情報を扱うすべての方にとって、Google Patentsは不可欠なツールと言えるでしょう。

もう一度検索