Grateful Days

Grateful Days（グレイトフル・デイズ）

「Grateful Days」は、1999年5月1日に発表された日本のロックバンド、Dragon Ashによる5枚目のシングルです。このシングルはビクターエンタテインメントおよびHAPPY HOUSEからリリースされ、ヒップホップとロックの融合を進化させた重要な作品となりました。

このシングルは、前作「Let yourself go, Let myself go」からわずか2ヶ月の間隔でリリースされ、同時に6枚目のシングル「I LOVE HIP HOP」も発売されました。品番により、本作が5thシングル、「I LOVE HIP HOP」が6thシングルとなっています。また、ゲストボーカルとしてZeebraとACOが参加しており、ジャケットには「Dragon Ash featuring Aco, Zeebra」と明記されています。

「Grateful Days」は、リリース初週のオリコンシングルチャートで初登場3位を記録し、その後、L'Arc〜en〜Cielの「HEAVEN'S DRIVE」や宇多田ヒカルの「First Love」を抜き去り、ついにオリコンチャートで1位を獲得しました。この時、前作「Let yourself go, Let myself go」は7位にランクインし、「I LOVE HIP HOP」は4位と、Dragon Ashの作品が三つ並ぶという独特な状況も生まれました。このシングルは累計で90万枚を売り上げ、2016年時点ではバンドの最大のヒット曲となっています。

楽曲の内容は、仲間への感謝を表現し、参加したZeebraの個人的な体験が反映されています。彼は過去の友人との再会を通じてインスパイアを受け、ラップやDJだけでなく、ヒップホップを愛する多くの人々と共感できる内容を意識してリリックを書きました。音楽的には、1993年のスマッシング・パンプキンズの「Today」のギターフレーズをサンプリングしています。

シングルはCDとしてのみリリースされ、長らく8cmサイズが主流であった日本の音楽業界において、12cm盤だけのリリースは珍しい試みの一つでした。カップリングにはリミックスが2曲収録されています。

さらに、Dragon Ashは他アーティストとのコラボレーションを行った楽曲をライブで演奏する際、フィーチャリングアーティストがいないと演奏しない特性があります。そのため、シングルのリリース以降、この曲を生で楽しめる機会は限られています。

ちなみに、2002年にはZeebraのアルバム「最終兵器」収録曲において、彼が降谷を名指しで批判し、両者の関係に緊張が生じる場面も見られました。これにより「Grateful Days」のミュージックビデオは公式には公開されておらず、2009年や2020年の配信プラットフォームでも取り扱われていません。さらに、2022年のメジャーデビュー25周年を記念した特設ムービーにもこの楽曲は含まれていませんでした。このことから、この曲に触れることができるのはシングルCDとアルバム「Viva La Revolution」に収められたもののみとなっています。

「Grateful Days」は、その音楽的な成功だけでなく、Dragon Ashのヒップホップへの敬意を示す作品として、多くのリスナーに支持され続けています。

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