Gretl

Gretl（グレーテル）は、主に経済学分野での利用を目的として開発された、オープンソースの統計解析ソフトウェア・パッケージです。「Gnu Regression, Econometrics and Time-series Library」の頭文字を取り、その名前が付けられました。

Gretlの特徴は、直感的な操作が可能なGUI（グラフィカル・ユーザー・インターフェース）を備えている点です。これにより、統計解析に不慣れなユーザーでも比較的容易に操作できます。また、X-12-ARIMA、TRAMO/SEATS、Rといった他の統計ソフトウェアとの連携も可能で、より高度な分析にも対応できます。

ソフトウェア自体はC[[言語]]で記述されており、GUIウィジェットのライブラリとしてGTKを、グラフ描画にはgnuplotを利用しています。GUI操作に加え、コマンドラインインターフェースも備えているため、より柔軟な操作も可能です。

Gretlの解析結果は、LaTeX形式で出力できます。これにより、論文やレポートなど、学術的なドキュメント作成にも適しています。

Gretlは多[[言語]]に対応しており、英語の他、バスク語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語、トルコ語で使用できます。

その有用性は学術界でも認められており、Journal of Applied EconometricsやJournal of Statistical Softwareといった学術雑誌で紹介記事が掲載されています。

サポートするデータ形式

Gretlは、独自のXMLベースのデータ形式をサポートしています。さらに、プレーンテキスト、CSV、databank、EViews、Excel、Gnumeric、GNU Octave、JMulTi、OpenDocument Spreadsheet、PcGive、RATS 4、SPSS、Stataなど、多様なデータ形式の読み込みに対応しています。また、GNU Octave、R、CSV、JMulTi、PcGiveの各形式でのデータ出力も可能です。

関連情報

Gretlに関心のある方は、以下の情報源も参考にしてください。

Gretl公式ホームページ
Gretl 開発版ホームページ
Gretl wiki
gretlWeb
gretl-user ML アーカイブ
manual ユーザーガイドやコマンドリファレンスなどのドキュメント
Gretl Conference. Bilbao, 2009
gretlのインストールと基本的な使用方法 角田 保　大東文化大学経済学部

関連書籍

* 「gretl（グレーテル）で計量経済分析 」 （加藤久和 著、日本評論社、2012年8月9日）

Gretlは、計量経済学や統計学に関わる研究者や学生にとって、強力なツールとなるでしょう。

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