Groovin' Blue

『Groovin’ Blue』：中山美穂のグルーヴ感溢れる19枚目のアルバム

1997年6月21日、キングレコードよりリリースされた中山美穂の19枚目のオリジナルアルバム『Groovin’ Blue』。このアルバムは、彼女自身の音楽性と表現力の進化を鮮やかに示す作品として、高く評価されています。

グルーヴ感と洗練されたサウンド

『Groovin’ Blue』最大の特徴は、そのタイトル通り、グルーヴ感を全面に押し出したサウンドにあります。リズム楽器は打ち込みによるものが中心で、現代的なサウンドと、中山美穂の成熟したボーカルが絶妙に融合。全13曲を通して、リスナーを心地よく魅了する音楽世界が展開されています。

初の全曲作詞アルバム

このアルバムで特筆すべき点は、全曲が中山美穂自身による作詞（一部は共作詞）であるという点です。それまでの作品でも作詞に参加することはありましたが、全曲彼女自身の言葉で綴られた作品は、本作が初めてとなります。彼女の感性と表現力が、より深く、ダイレクトに伝わってくる、貴重な一枚と言えるでしょう。

収録楽曲と参加アーティスト

アルバムには、先行シングルとしてリリースされ人気を博した「マーチカラー」をはじめ、個性豊かな13曲が収録されています。楽曲制作には、上田知華、内藤慎也、宮田繁男など、実力派ミュージシャンが多数参加。コーラスには楠瀬誠志郎や米倉利紀といったアーティストも参加しており、豪華な顔ぶれとなっています。

主な収録楽曲:

「マーチカラー」：小竹正人氏との共作による、アップテンポで力強い楽曲。
「The Eternities」：コンサートで定番曲となった、情感豊かなバラード。
「小さな太陽 -CARROT RED-」：「マーチカラー」とは対照的な、柔らかく温かい雰囲気の楽曲。
「PRECIOUS LOVE」：小竹正人氏との共作による、しっとりとしたラブソング。

アルバムを基にした展開

『Groovin’ Blue』は、単なるアルバムにとどまらず、様々な展開を生み出しました。発売後には、本作収録曲をリミックスしたアルバム『THE REMIXES MIHO NAKAYAMA MEETS New York GROOVE』と『THE REMIXES MIHO NAKAYAMA MEETS Los Angeles GROOVE』がリリースされ、アルバムの世界観をさらに広げました。さらに、このアルバムを引っ提げての全国ツアー『Miho Nakayama Concert Tour '97 "Groovin' Blue"』が開催され、全国38公演にわたって、多くのファンを魅了しました。

アートワークと再発

アルバムのアートワークは、サカグチケン氏の手によるもの。洗練されたデザインが、アルバムの世界観をさらに引き立てています。また、2015年にはリマスタリング仕様でCDが再発売され、現在でも多くのリスナーに親しまれています。

まとめ

『Groovin’ Blue』は、中山美穂の音楽家としての成長と、彼女の豊かな感性を凝縮した、重要な作品です。グルーヴ感あふれるサウンド、全曲彼女自身の言葉による歌詞、そして豪華な参加アーティストたち。これらの要素が一つとなり、忘れられない音楽体験を提供してくれるでしょう。このアルバムを通して、中山美穂の新たな魅力を発見できること間違いありません。

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