Gtk Sharp

Gtk#（ジーティーケーシャープ）は、GTK（GIMP Toolkit）というGUIツールキットと、GNOMEライブラリの.NETバインディングを提供するものです。これにより、Monoをはじめとする共通言語基盤（CLI）上で動作するグラフィカルなGNOMEアプリケーションを比較的容易に開発できるようになります。Gtk#はイベント駆動型のシステムを採用しており、ユーザーの操作に応じて様々な処理を実行します。

クロスプラットフォーム対応

Gtk#を利用して開発されたアプリケーションは、Linux、Windows、macOSといった複数のプラットフォーム上で動作します。特にWindows環境では、MonoがGTKおよびGtk#に加え、GTKアプリケーションをネイティブなWindowsアプリケーションのように見せるためのテーマを提供している点が特徴です。これにより、異なるOS間でも一貫したユーザーエクスペリエンスを提供できます。また、Mono 1.9以降では、macOS上でGtk#アプリケーションを実行する際に、X11サーバが不要になりました。

GUIデザインの効率化

Gtk#を用いることで、GUIアプリケーションの開発を効率化するための様々な機能が提供されています。例えば、GladeというGUIデザイナをGlade#バインディングと組み合わせて使用することで、GUIアプリケーションのデザインを視覚的に行うことができます。また、MonoDevelop IDEにはSteticというGUIデザイナが統合されており、開発者はこれらのツールを利用して、GUIアプリケーションの作成を効率的に行うことができます。

.NETとの連携

`gtk-dotnet.dll`は、標準のGTK/GNOME開発ツールスタックをサポートするだけでなく、利用可能な.NETスタックの機能も活用するためのブリッジとしての役割を果たします。具体的には、ウィジェットに描画するために`System.Drawing`の機能が利用可能になっています。この機能により、.NETの強力な描画機能をGUIアプリケーションに取り込むことができます。

関連項目

Mono

参考文献

この記事は、Mono's homepageの文章をGNU Free Documentation Licenseに基づいて利用しています。

外部リンク

Gtk# 公式ホームページ

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