HAVE MERCY!

アルバム『HAVE MERCY!』について

忌野清志郎の2枚目のライブ・アルバム『HAVE MERCY!』は、1992年6月24日にリリースされた。このアルバムは、正式には「KIYOSHIRO IMAWANO + BOOKER T. & THE MG'S」という名義で発表され、清志郎の音楽キャリアにおける重要な作品となっている。

背景

このアルバムは、1992年にリリースされたソロ・アルバム『Memphis』の発表を受けて制作されたもので、同年の春に行われた全国ツアー「忌野清志郎 with Booker T. & The M.G.'s Tour 1992」の一環として記録された。ツアーは4月8日の大阪厚生年金会館を皮切りに、4月20日まで神戸国際会館まで全9本のライブが行われた。その中でも、特に4月18日に東京・日本武道館でのライヴが録音されたことが、このアルバムの質をさらに高めている。

収録内容

オープニングでは、スタックス・レコードの名曲「Green Onions」が器楽曲として演奏され、スティーヴ・クロッパーによる紹介に応じて忌野が登場する。このアルバムには、未発表の楽曲も含めて全16曲が収録されており、多様な音楽スタイルを反映している。また、同名のライヴ・ビデオの中には、アルバムには含まれていない「石井さん」「ぼくの目は猫の目」「高齢化社会」といった楽曲も収められており、ファンにとっては見逃せない内容となっている。

このアルバムの発売前には、WOWOWでライブの模様が放送され、収録曲の多くと未収録曲の「世間知らず」も含まれている。

収録曲リスト

1. Green Onions
作曲：Booker T. Jones/Steve Cropper/Al Jackson/Lewis Steinberg
2. Hold On, I'm Comin' - Knock On Wood - Last Night
作曲：David Porter/Issac Hayes - Steve Cropper/Eddie Floyd - The Mar-Keys
3. Boys
作詞･作曲：忌野清志郎、三宅伸治
4. カモナ・ベイビー
作詞･作曲：忌野清志郎
5. 雪どけ
作詞･作曲：忌野清志郎
6. ママ プリーズ カムバック
作詞･作曲：忌野清志郎
7. LIKE A DREAM
作詞･作曲：忌野清志郎
8. ペテン師（未発表曲）
作詞･作曲：忌野清志郎
9. 彼女の笑顔（未発表曲）
作詞･作曲：忌野清志郎
10. つ・き・あ・い・た・い
作詞･作曲：忌野清志郎
11. トランジスタ・ラジオ
作詞･作曲：忌野清志郎、G1,238,471
12. MTN
作詞･作曲：忌野清志郎、Steve Cropper
13. からすの赤ちゃん
作詞･作曲：海沼實
14. IN THE MIDNIGHT HOUR
作詞･作曲：Wilson Pickett Jr./Steve Cropper
15. SHAKE
作詞･作曲：Sam Cooke、日本語詞：忌野清志郎
16. (SITTIN' ON) THE DOCK OF THE BAY
作詞･作曲：Otis Redding/Steve Cropper

これらの楽曲は、忌野清志郎の独特な歌詞とキャッチーなメロディーにより、多くのファンに親しまれてきた。特にライブの臨場感を伝えるこのアルバムは、彼の音楽的ルーツであるアメリカン・ソウルやロックの影響を強く感じさせる。

参加ミュージシャン

アルバムには、以下のような著名なミュージシャンが参加している：

• - 忌野清志郎 - ボーカル、ハーモニカ、ギター
• - ブッカー・T・ジョーンズ - ハモンドオルガン、ボーカル
• - スティーヴ・クロッパー - ギター、ボーカル
• - ドナルド・ダック・ダン - ベース
• - アントン・フィグ - ドラムス
• - ウェイン・ジャクソン - トランペット
• - アンドリュー・ラヴ - テナー・サクソフォーン
• - ジム・ホーン - バリトン＆ソプラノ・サクソフォーン

まとめ

『HAVE MERCY!』は、忌野清志郎の音楽の集大成ともいえる作品であり、彼の多様な才能を存分に楽しめるアルバムである。ライブのエネルギーと彼自身のクリエイティビティが詰まった一枚は、今もなお多くのリスナーの心に響いている。

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