IBM WebExplorer

IBM WebExplorerは、IBMが開発したOS/2オペレーティングシステム用のウェブブラウザです。1994年にOS/2 Warp (V3)とともにリリースされ、当時OS/2環境で利用できる唯一のネイティブブラウザでした。

このブラウザは、その優れた機能から高い評価を得ていましたが、IBMはOS/2 Warp (V3)の発表後、開発チームを解散したとされています。1996年にリリースされたOS/2 Warp V4にもIBM WebExplorerは含まれていましたが、同時にNetscape Navigator 2.02のダウンロードリンクも提供されていました。その後、Netscape Navigator自体がOS/2のCD-ROMに同梱されるようになり、IBMはWebExplorerからNetscape Navigatorへの移行を推進しました。

日本においては、Windows 3.x for Workgroupsが発売されなかったことや、Windows 3.xにTCP/IP機能を組み込む際のMS-DOSのメモリ制約があったことなどから、OS/2 Warpがインターネット接続機能を標準で提供した最初のパーソナルコンピュータ向けOSとして、1995年のWindows 95発売まで、PC/AT互換機|PC_AT互換機のパワーユーザーの間で人気を博しました。特に、IBM WebExplorerは標準搭載のウェブブラウザとして、その普及に大きく貢献しました。

また、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏は、同社の独占禁止法訴訟の中で、Microsoft WindowsにInternet Explorerをバンドルした理由として、競合ブラウザであるNetscape Navigatorの排除ではなく、ブラウザを標準搭載したOS/2 Warpへの対抗であったと述べています。この発言からも、IBM WebExplorerが当時のウェブブラウザ市場に一定の影響力を持っていたことがうかがえます。

関連情報として、IBM、OS/2、ウェブブラウザ、Netscape Navigatorなどが挙げられます。これらの要素は、IBM WebExplorerの歴史的背景や影響を理解する上で重要です。

詳細については、以下の外部リンクを参照してください。

* The IBM OS/2 WebExplorer（英語）

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